2月26日
世田谷パブリックシアターに。
珍しいキノコ舞踊団「ホントの時間」。

「キノコ」の制作の大桶さんに誘っていただいた。
大桶さんにはもう学生の頃からお世話になっていて、
よく歌舞伎町に連れて行ってもらった。
風俗じゃなくて、ただブラブラ。
飲んでバッティングセンター行って、ブラブラ…。
でも、インターネットで最初にエロ画像見せてくれたのは
大桶さんだ。

仕事もよく紹介していただいた。

もう15年位前。
「こち亀」のイベントの仕事は、発注元の電通に行ったら、
浅草ロックスの会場のほぼ全部のパネルを構成執筆するという
内容だった。夏休みの「こち亀展」的な大きなイベントだった。
放送作家になる前で、ライターとしてもよちよちだったから、
正直驚いた。こんなデカい仕事なのかと。
今は「男子はだまってなさいよ!」の細川徹君と一ヶ月以上、
聖路加時代の電通に籠った。「こち亀」の全話がアタマの中にあった。
構成執筆した後は、根岸のデザイン会社と神保町の印刷会社に通って、
レイアウトの指示もした。船頭が多くてチェックが大変だった。
電通の子会社の人にダメ出しをされて、直してから集英社の編集の
最終チェックを受けに行くと、ダメ出し前のアイデアがいいと。
すると子会社の人は「僕もそっちがいいって言ったんですよ」と。
そんなことの繰り返しだったけど、楽しかった。
とにかく全部二人でやった。
イベント当日、仕事ぶりを評価してくれた電通の人に
「秋本先生に会わせるよ」なんて言われて、会場に行ったら、
知らない電通の人に怒られて、なぜかハッピを着せられて、
会場の手伝いをすることになった。
当日の仕出しバイトに間違えられたのだった。
風貌で判断されて。
だから、秋本先生に会うことはなかった。

もう10年位前。
男子ヘア雑誌の仕事は、
「4ページ埋めて!」という内容だった。
好き勝手なこと書いて、4ページ埋めた。
「モテる男は、給油も中東まで行く!」
たしかそんな内容だった。

そんな大桶さんに誘われたら、断るわけにはいかない。
前にキノコを観たのは、遠い昔、横浜ランドマークだった。
16年位前。

子供二人を連れて観に行った。

「ダンス」って、鑑賞の仕方が難しいと思う。
どこを観たらいいのか、何を感じればいいのか。
どうしても考えてしまう。
子供が何を感じるか、知りたかった。

キノコは本当に素晴らしかった。

人はいろんな動きをして日々生きているけど、
それらを仔細に分析することはない。
それだけいろんな動きをして生きているということだ。
人は色々あって分析するヒマなどない。
でもよく見れば、相当くだらない動きをしている時が
ある。ヘンテコな動きをしている。

キノコはそんな人間の動きを面白く見せてくれる。
テンポよくグルーヴィーにかわいく、そしてくだらなく。
観ていて、楽しくて仕方がなかった。
考察を加えて難しいこと言おうとするなら、
いくらでも言えるのかも知れないけど、そういう隙を与えない。
僕は普段踊らないけど、踊りたくなった。
そんな観客の気持ちを最後にパーッと発散させちゃう
ところも凄い。
ラストはアースのセプテンバー
すごいね、ダンス。考えるな、感じろ!だ。
それって難しいんだ、でも簡単なんだ。

バレエをやってる娘は、ちょっと観点が違った。
熱心に観ていた。
「あの人たち、すごい鍛えてる…」
なるほど。ある意味ガーサス。

そしてキノコのホームページが素晴らしい。