ぼんやりとしていたら、
いつのまにか「広告批評」が休刊していた。
そのことを書こうと思っていたら、
「スタジオボイス」も休刊とのこと。
どちらも中高生時代、熱心に読んでいた。
いろんなことを両誌で知った。
いつかはこういう雑誌に何か書いてみたいと思った。
その夢は叶わなかったけど、両誌がなかったら、
たぶん今のような仕事はしていなかったかもしれない。
「こういう雑誌」ってのは、背伸びして読んでいたわけで、
「広告批評を読む、俺。」「スタジオボイスを買う、俺。」
みたいなカッコつけがあった。もっと詳しく言えば、
「ラフォーレの上の本屋で広告批評を立ち読みする、俺。」
「深夜の青山ブックセンターでスタジオボイスを買う、俺。」だ。
はじまりはそんなものである。
「こういう雑誌」を漠然とサブカルって思っていたんだけど、
それが正しいかはさておき、サブカルとかメインとかいつしか
そんな棲み分けはなくなったというか、あまり意味をなさなく
なったように思う。時代の流れっていえばそれまでなんだろうけど、
「サブカル」(僕なりの)の姿勢というか態度というか、
小難しいけどカッコいいみたいな在り方が消えていくのはなんだか
さみしい。中学生の僕にも「どうにかしてやろう」と考えるきっかけを
与えてくれた。そのチャンネルが開かれていた。
「考えるきっかけ」がどんどん失われていくのは、どうなんだろう。