今回は急な降板になってしまいご心配ご迷惑をおかけしてしまい誠に申し訳ありませんでした。
稽古の終盤からのどに痛みがあったのですが、舞台をしているとよくあることだったので、今まで通りに市販の薬などでケアをしていました。
しかし普段ならすぐ治っていたものがなかなか治らず、今考えると本番に入ってからは日に日に悪化していたのだと思います。
寝ていても痛みを感じ、呼吸しづらく目覚めてしまう、という状況が続きさすがにこれはまずいと思い27日朝、耳鼻咽喉科に行ったところ、即入院が必要だと医師から言われました。
ちょっと何を言われているのか理解できない(現実を受け入れられない)状況で、どうにかならないかと違う病院にも行って診てもらったのですが、
扁桃周囲膿瘍(へんとうしゅういのうよう)
と診断されました。扁桃腺にウイルスが入ってしまい炎症を起こし、それが喉の下の方にまできてしまっている。内視鏡の画像では喉の右半分が完全に腫れて塞がってしまっていて、左側の隙間のみで呼吸ができている状態でした。進行スピードは人によって違うけど、このままだと胸まで進行してしまい、呼吸困難、最悪の場合死に至るとのことで、こちらの病院でも早く入院して治療をしてくださいと言われてしまいました。
舞台を初めて約10年。今まで本番に穴を開けたことはないし、大きな怪我や病気もなくやってこられていたので、今回の医師からの言葉が信じられずうそだうそだうそだ。どうしようどうしようどうしよう。が頭をずっと巡っていました。
マネージャーと、プロデューサーさんに診断結果を報告しなければと、自分の口で現状を言葉にしようと頭で整理しだした瞬間に申し訳なさと、不甲斐なさ、悔しさが溢れてしまいました。
なぜあと2日もってくれなかったのか。どうにか出られないか。でもこの段階でほぼ声も出せなくなってしまっていたので、悔しいですが、楽しみに待ってくださっているみなさまのために、ちゃんと公演をしてもらうために、代役をお願いするということになりました。
早急に対応していただき、プロデューサーさん含め多くのスタッフ、仲間には申し訳なさと、感謝の気持ちしかないです。ありがとうございました。また、俺の体を優先してくれたマネージャーさんありがとうございました。
そして本当に舞台を楽しみにしてくれていたみなさまには27日の昼が公演中止、夜と28日の千秋楽が代役による公演となってしまい誠に申し訳ございませんでした。
仕事や学校を頑張って、この日のために休みを取り、この日のために準備をしたり、チケットを取ったり、いろいろな準備をし楽しみに待ってくれていたと思います。
ですがその楽しみをお届けすることができず本当にごめんなさい。
お手紙にも明日も楽しみにしています。と書いてくれていたのに、その明日を届けられずごめんなさい。
今回の事で役者としての責任の重さを改めて痛感いたしました。
ありがたいことに毎月のように舞台に立たせていただいているのですが、何事もなく無事に終えられる。ということが如何に大変な事か、奇跡に近いものなのか実感しました。
最近降板のある作品多いな。と思っていた矢先の事で、まさか自分がこの立場になるとは微塵も思っていなかったのですが、誰にでもこういう状況は訪れるのだなと。
これからはもっと自分自身を大切にし、常に万全の状態でみんなに芝居を、物語を届けられるよう活動していきます。
今回仲間やみんなからの励ましの連絡や、Twitterなどでのファンのみなさまの言葉。それぞれの想いを目にして、言葉では言い表せない程の愛を感じました。本当にありがとうございます。
明日詳しい検査の結果が出てどのくらい入院しなければいけないのかなどがわかるかもしれないので、何かわかり次第また報告させていただけたらなと思っています。
今の僕には芝居しか生きる場所がないので、早く治してまた舞台の上で暴れたいと思います。
この度は本当にご心配、ご迷惑をおかけしてしまい誠に申し訳ございませんでした。
1日も早く快復できるよう療養に励みたいと思います。
何度も言いますがみなさまの声援、励ましにとても心が救われております。
いつもありがとうございます。
この感謝の気持ちは板の上からお返ししていく所存でございます。
長くなってしまいましたが最後まで読んでいただきありがとうございました。
2020年1月28日
五十嵐啓輔