先週末、小笠原伯爵邸内本部直営教室におい

て、実際に指導している師範を対象に講習会

を行いました。

 


今までお伝えすることのなかった折形(和紙を

折って水引を結ぶ)の一種を作成した後は、

動作などの基本的なことをしっかりと確認いた

だく内容でご指導いたしました。
その中で、お話したことを少々ご紹介したいと

思います。

 


学びて思わざれば則(すなわ)ち罔(くら)し
思いて学ばざれば則ち殆うし


これらは孔子の教えですが、知識だけ身につけ

て自分で考えることをしなければ真に身につい

たことにはなりません。

また、自己の考えを持つと同時に慎みのこころ

で他者から学ぶ姿勢を持たなければ独断に陥る

危険があり、周囲との和を育みながら、ときに

臨機応変に対応するこころがけが指導者には

欠かせないと思っています。


指導者になると、基本的な疑問を誰かに聞く

ことが難しい状況があるかもしれませんが、

何事も基本が身についた先に臨機応変な言動が

あり、わからないまま自己流になることこそが

危険なのです。

 



指導する立場の人は、自分を律し驕ることなく、

素直なこころ持ちでいることが、門下の方々と

の絆を深めるとも感じています。
 

私自身も内省を怠ることなく、周囲の方々から

学ぶ姿勢を忘れずに過ごしてまいりたいと思い

ます。
 

礼法の普及に向けてお力添えくださる方々に

こころより感謝申しあげます。