こんにちは。松戸個別指導塾・恵清学院講師の石黒です。


ほんの少し前までコロナウイルスの話題は、クルーズ船が主でしたが、あっという間に身近に迫り、ついに全国の小中高を春休みまで休校に、という安倍総理の要請まで発表になりました。


教育現場では、大混乱であると思います。
本当に現場の方々のご苦労、お察し申し上げます。



昼間、家に誰も大人がいないという環境のお子さんたちが出てしまう事が、今最も火急の課題であると言えます。

今回の事で、さらに子どもたちを学校と家庭だけでなく、地域で見守り育てるシステムの必要性を強く感ぜざるを得ません。

学校に行かなかったら、子どもが昼間1人で過ごす事になってしまう。


お仕事を持たれている保護者の方は、不安で仕方ないと思います。


放課後児童クラブ(学童クラブ)や、地域の公民館などでの放課後児童支援など、普段から行政がしっかりと用意、充実させていれば、学校からはじき出されてしまった子どもたちの行き場となるのではないかと思います。
中には、こういった施設も全て閉館している地域もあるようですが、政府としては、学童クラブは閉めずに、子どもたちを受け入れる方向を示唆していました。

今回のような特別な場合だけでなく、学校と家庭との間の時間をつなぐ、大事な役割を果たしているこれらの施設を、見直す機会になればと思います。


子どもが行ったところや自分が勤めたところなど、今までに7校の公立小学校に関わってきたのですが、放課後の子どもの居場所の扱いが、あまりにもぞんざいというのか、疎かにしているのでは?と思う地域もありました。


保護者が働いている家庭などでは、家に子どもだけしかいない時間帯、子どもの居場所として安全で安心な場所が必要になるわけです。

そこは時には、一定時間、家庭の代わりであったり、学校の補助的な役割を果たしたりするわけで、子どもの生育にとって、大変重要な場所であるのです。


果たして、各自治体がどこまでそこにお金と人材を投入しているのだろうか、と思わずにはいられません。


以前、勤めていた小学校の放課後児童クラブにとても有能で、子どもたちにも大人気の若いスタッフの方がいましたが、何年かして転職してしまう事に。
理由を伺うと
「ここで勤めていたら結婚できないから」と。

将来不安になるようなお給料しかもらえないからという事だったのです。


本当に残念なことに、子どもたちにも他のスタッフの方にも惜しまれながら、辞めていかれました。


それでいいのでしょうか?


これから、ますます、女性でも男性でも子どもがいても働いていく社会になっていく、その中で、学校でもない家庭でもない、地域での子どもの居場所が必要なのに、そこで働く人は、それだけでは食べていけないほどの収入しか得られないとなったら、誰が働くのでしょうか。


本当に子どもが好きで、真摯に子どもたちと向き合う仕事ができる人が、収入面での不安なく働ける。そんな放課後の居場所こそ、求められているのでは、と思います。


学校を休校にして、その分、放課後児童クラブなどに子どもたちの面倒を見るように言うのであれば、支援と協力も合わせて児童クラブなどにするべきであると思います。


急な受け入れを余儀なくされるわけです。
スタッフの配備、そこで発生する費用、諸々含めて、きちんと行政が責任を持って、フォローしなくてはいけないと思います。


ただでさえ、普段から現場のスタッフの好意と熱意によって成り立っている、それが放課後児童クラブなのですから。

丸投げだけはしないで欲しいですね。