「リスクマネジメント」という言葉、よく聞くと思いますが、実は2つの意味で
理解されているようです。
1つは、地震、台風、火災といった危機にどうやって対応するかという
「危機管理」の意味です。
これは、「リスク = マイナスを引き起こすもの」という考え方です。
そしてもう1つが、これから説明する「リスクマネジメント」で、
これは、「リスク = マイナスもプラスもあり」です。
紛らわしいので、前者は「クライシスマネジメント」と呼ぶことにします。
リスクマネジメントは、クライシスマネジメントも含んだ概念です。
例えば、一番の得意先が倒産してしまうこと・・・これはリスクですよね。
でも、リスクは避けるべきだからといって、現在の一番の得意先との
取引をやめてしまうわけにはいきません。
なぜなら、倒産リスクを回避できる代わりに、多くの利益を逸してしまう
からです。
そこで、リスクマネジメントでは、次のような3つの考え方でリスクを
マネジメントしていきます。
1つめは、「発生確率を引き下げること」です。
例えば、「契約書の不備により損害を被るリスク」があったとします。
このリスクの発生確率を減らすためには、弁護士によるチェックを受ける
という方法があるでしょう。
2つめは、「発生時の影響度を引き下げること」です。
例えば、「大地震により生産ラインがストップするリスク」があったとします。
このリスクが発生した時の影響度を引き下げるためには、在庫を増やす
生産ラインを別の地域にもう1つ持つ、同業他社との協力体制を構築する
といった方法があるでしょう。
3つめは、「そのリスクをとらずに撤退すること」です。
例えば、重要部品の製造が特定の熟練スタッフに依拠しており、しかも
そのスタッフは定年退職後の嘱託扱いで健康状態も良くないとします。
すると、「その熟練工が働けなることによる重要部品製造ストップリスク」
があります。
もし、同業他社でも同じ部品を製造しているなら、自製することを放棄し、
外注する方がビジネスを安定化させられるかもしれません。
細かく分けると他の分類方法もあるのですが、大きく分けるとこの3つに
なります。
契約書のチェックも、こういう視点で「何のリスクをマネジメントするか」
と考えながら実施すると、奥深いチェックができるようになってきます。
事業はリスクマネジメントの連続です。
うまく、マネジメントしていきましょう。
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