移植医療における主人公はやはりレシピエントである。
そして、自らの臓器を提供することによってレシピエントへの移植を可能にするドナーが主人公に次ぐ重要な登場人物であることもまた論をまたない。
そのレシピエントとドナーを中心として医師・看護師・移植コーディネーター・薬剤師・スタッフらが一丸となって闘っていくのが移植医療である。
ここで気が付くことがある。
今こうしてブログを書いている私が登場人物として挙げられていないのだ。
「レシピエントとドナーの家族」
この患者サイドにおける第三の登場人物は、移植において医療的な貢献こそできないものの、非常に重要な存在だと信じている。
その主な役割としては以下のようなところだろうか。
・レシピエント・ドナーの心理的サポート
・肝移植に関する基礎知識の習得
・経済的基盤の構築(含む公費助成の申請)
・周辺関係者(親戚・友人・同僚等)の支援体制の構築
等
医療的な貢献はできないながらも、この移植の闘いにおいて私が果たすべき役割は、ある。その役割を如何にしっかりと果たせるかが、息子と妻を如何にしっかりと支えることができるか、に直結する。そんなことを考えながら、手術室で頑張っている息子と妻の無事を待っていた。