この日から息子は点滴と並行して口からの栄養摂取がスタートした。
短腸症候群の影響で口から摂った栄養を消化・吸収する力が元々弱い息子は、移植前から母乳とエレンタールPの両方を飲んでいたので、今回もエレンタールPからのスタートとなる。
最初は30ml×4回/日からスタートする予定だったが、大声で泣き散らす息子の全力抗議の甲斐あって、早速30ml×6回/日に増量してもらうことに。頼もしい奴。
足りないながらも少しお腹が満ちたからであろうか。この日息子は移植後初めて笑顔を見せてくれた。この笑顔に私たちがどれほど救われただろうか。お腹を大きく切り開いてから一週間も経たないのに、仰向けの状態から両足を大きく上げて笑顔を見せてくれる息子の勇敢な姿勢と強い生命力に、私たちは今一度奮い立たされる思いであった。
心配された真菌感染についても、この日の尿検査の結果が陰性になった。未だ血液検査の結果ではβDグルカンは高いままとのことだが、感染が収まりつつあることが期待される。このまま落ち着いてくれるといいのだが。