廿四節氣大雪第二十一,「大雪」(たいせつ).
12月7日から「冬至」の前日21日までは,師走に突入し,ええ加減今年の落とし前と来年への繋ぎをそろそろ始める「事始め」ということになっております.
「事始め」と言うと,世間一般では年明けの年賀や始業の事を言いますが,京都では祗園界隈やまた興行・芸能ではだいたいこの「大雪」の時期を境に前乗りで今年の落とし前と来年への繋ぎを本格的に行う「事始め」としており,改めて年が明けて始業するのを「仕事初め」と言います.
「始め」と「初め」の違いはそのへんのことが由来となっております.ま,こんな厳密は京都の陰陽師ぐらいの事ですが.
さて,そんな廿四節氣の第二十一 大雪の節とは言うものの,こちら京都では雪とは縁遠い,昼間暑く夜寒い,小春日和が続いております.
地方にもよるだで一概には言われませんが,昔はもっと寒かったり,落ち葉を燃やして焼き芋焼いたり薪ストーブや風呂釜にくべたりしたものですが,いつまでもこんなに暖かくて,地球は大丈夫でしょうか.
「自治隊からのお知らせ
お住まいの惑星は,温度調整の不具合が発生しておりましたが現在は復旧しております.皆さまには多大な混乱を招きましたこと,お詫びし,快適にお過ごしいただけるよう再発防止に望みます,今後ともプラネットアースを宜しくお願いします」
●原因が分かったのであればその原因と
●また復旧したのであればどのように善処したのか
●その作業内容(プロセス)を公開し
●その上で今後どのような努力をしていくのかと言う情報公開(透明性)体制に変わってくれたら
もっと安心出来て信頼度も上がるのですが,皆さんはどう思いますか?
暖かくて過ごしやすいことに越したことはないもののの,こうも季節外れの小春日和が続くのは嵐の前の静けさ
黒い鎌を背負うた骸骨が夜な夜なカツコツ歩いてからに,地獄の底から冷え込む極寒の地獄へ誘い込もうとして,気を付けな命まで取りに来るので,油断も隙間もありません.
そんな穏やかな小春日和の空の下,新年を迎えるにあたって焦らず騒がず.
只でさえ慌ただしい世間ですから,ここはひとつ悠長なぐらいに落ち着いて,怪我をしない程度に周りの動きを予測しながら,必要最小限の安全かつ円滑な反撃,否,行動を.
暖冬とは言え,冬はやはりカブラや大根の根ものが美味しい季節ですね.
カブラが安い今の時期は,千枚漬けを作って食べております.
【カブラ漬けの作り方】
[用意するもの]
●カブラ
●ナイロン袋
●塩
●砂糖
●お酢
●塩こん部長
①皮を剥いてスライスしたカブラをナイロン袋に投げ入れ,塩(カブラ100gに対し小さじ1)を全体にまぶして振る
(菜っ葉や皮も独特のほろ苦さが美味しいので好きな人は皮を剥かんと,菜っ葉も一緒に入れて)
②塩の浸透圧で水が出たら袋ごとまな板の上でギュッと押さえて,グッチョン グッチョンと汁を出したり吸うたりして馴染ませる
③出た汁をよく絞り汁は一旦容器に
④汁の容器にお酢(カブラ100gの汁に対し大さじ3),砂糖(カブラ100gの汁に対し小さじ半分)と塩こん部長を適量投げ入れ,絞ったカブラと混ぜて出来上がり
〔ポイント〕
甘酢は甘すぎるとエグ味がするので,極めて少なめか,ハチミツでも良い
上のTaKaRa焼酎ハイボールドライは関係おまへんで!
そんな京都の
大報恩寺(千本釈迦堂)では,7日と8日
「大雪」の名物,「大根焚き」が行われました.
い~じゃな~ぃ!
1杯千円,お高いように思いますが,お寺の維持費やお坊さん達の生活もありますし
ましてやご利益として,無病息災,家内安全,子孫繁栄,交通無事故などの効果があるので,皆さんこぞって参拝しておられました.
【由来】
古代から中世にかけて,大根は摂りすぎた塩分を調え,中風(ちゅうぶ・現在の脳卒中)の予防,解毒作用,胃酸の調整など,薬膳として重宝な根菜でした.
当初は大根を生でお釈迦様のご本尊にお供えしたのが始まりとされておりますが,江戸時代頃からは大根がわりと手頃な品になり,油揚げと一緒に焚いてお供えするようになりました.
これを寒さで行き倒れになりかけた旅の僧に与えたところ,モリモリ元気を取り戻しこのお寺の僧侶となり,一般の人にも振る舞うようになったと言うことです.
レシピはありません.大根と油揚げを焚くだけ!味付けは自由!
言い換えれば大根と油揚げだけのおでん!
因みにオリジナルの千本釈迦堂の「大根焚き」は,醤油の効いたうどん出汁のような味です.
これを大きなお椀で熱々の大根とプリプリの油揚げを食べるのは至福の境涯,これを食べると簡素な物でもこんなに美味しいと再認識する幸せと感謝,文字通り大報恩の仏性が湧現し,食事と生命のありがたさを実感するのです.
さて今夜は赤いカブラをスタンドバイして,明日は美味しい赤かぶの塩こん部長漬けで熱~いお茶漬けをサラサラと.
皆さんも脳卒中予防と解毒作用に,大根やカブラなどの旬の味をお楽しみまい.