思い 山下洋輔 | 慶應義塾大学体育会男子ラクロス部の日記リレー

思い 山下洋輔

2009年度主将の山下です。
皆が大切に繋いでくれた、皆の思いが溢れだしそうなくらい詰まったこのバトン、確実にゴールへと繋いでみせます。
少々お付き合いを。

皆の日本一への思い、読ませてもらいました。ありがとう。全く自分のためだなんて思ってもいないけど、でもそうやって皆が考えてくれている事、チームを思ってくれている事が嬉しくてたまりません。この日記リレー一生読み続けます。

日本一のために必要なことは皆が考えてくれました。その中には僕が思うこともたくさんありました。僕からいう事は何もありません。むしろ参考にさせてもらったくらい。ありがとう。

あまり御託を並べるつもりはないのでシンプルにいきます。
思いを綴らせて。

このチームを、皆を、KEIO LACROSSE FAMILYを愛しています。心から。
鬱陶しいと思うかもしれないけれど、一日一時間一分一秒一瞬でも長く、皆とラクロスをしていたい。練習やミーティング、トレーニングといった不可抗力的に残り少なくなってゆく、そんな限られた時間を皆と共有していたい。過ぎゆく時間が楽しすぎて幸せすぎて、手離したくない。

こんなにも幸せで充実した時間は将来やってくるのか不安になるくらい。僕の人生の中で一番幸せで楽しくて充実しているのは“今”なのかもしれない。
少しでも長く皆とラクロスをやりたいから、この幸せを少しでも長く感じていたいから、勝ち続けなければならないんだよね。単純、でもその先に日本一があると信じて。

感情的でごめんなさい、パソコンに向かっていると思いが勝手に溢れてきちゃうんです。

あと一つだけ!
“誇り”について。特に一年生に伝えたい言葉、最も勘違いしてほしくない言葉。
皆の日記リレーを読んでいると“誇り”という言葉を幾度か目にしました。“誇り”“pride”という言葉、僕も好きです。
慶應ラクロスに所属する皆の誇りって何だ?

「俺たちは慶應ラクロスだぜ」って肩切って歩くのはチンケなプライドだよね。
「俺たちは慶應ラクロスだから、~しよう、~であるべきだ、~でなくてはならない、etc、、」こういった思いが、KEIO LACROSSE FAMILYが持つべきプライドだと信じています。

僕は一生このプライドを持って生きていくつもりです。“つもり”というか、このプライドが僕の価値観として身に沁み込みすぎて、離れそうもありません。

“誇り”について、皆も深く潔く考えてみてください。
最高の“誇り”を全員が胸に留めているチーム、それは最強のTRIBEとなるでしょう。

ここからはこのバトンを僕が強く握りしめ、日本一というゴールまで運んでみせます。
さあ、やってやりましょう。



追伸

ごめんなさい。読んでくれた方は分かると思いますが、この日記は11月3日以前に綴ったものです。消すべきかどうか散々迷った挙句そのままにさせてもらいました。この追伸が本当に“今”の僕です。
今日は11月8日。気持ちの整理はついているのかと聞かれたら、正直なところ、全くついておりません。

ここでは皆の心に残るような気の利いた言葉を書き連ねるべきなのかもしれない。
でも僕は何も語るつもりはありません。
皆の目を見て話さないと不安だから。

言葉を伝えることって不思議なもので、文章で伝えるのと目を見て話すのでは全然違うと僕は思っています。何かを説明する時でも、相手の目や態度を見ていればその人が理解しているのか理解していないのか、何となく分かったりするでしょう。

文章で言葉を並べて伝える事も素晴らしいし、当然必要なことだとは思うけれども、今回はどうしても皆の目を見て色々と話したい。僕の駄文じゃ安っぽくなってしまうし。
とは言ったものの、まだうまく思いを言葉に噛み砕けていないというのも事実。
少し時間をかけてゆっくりと、ガシガシ噛み砕きながら、自分の言葉にしてゆけたらと思っています。

幸いあと1か月、09慶應ラクロスは走り続けます。
僕は背中で態度で言葉で皆に何かを伝えられたらと思っています。何かというのは僕が慶應ラクロスで学んだこと全てなのかもしれないし、僕が22年の人生で学んだ何かなのかもしれないし、それとも他に存在する何かなのかもしれません。

ある同期が言っていました。何かを遺そう伝えようとして努力することはただの自己満足であって、僕らは今までやってきた通りに自然体の背中で言動で後輩達に伝え遺していくべきだ、と。それが必要なんだ、と。(当然技術とかは抜きで)
その通りだと思っています。

最後まで我儘な4年生を全力で受け止めてください。

最近、皆とラクロスをやれる幸せを噛みしめながら生きています。
自分自身のエゴを叶えるため、最高の1か月にすると心に決めました。
09慶應ラクロスをやり遂げます。

このバトンは10慶應ラクロスへとしっかり受け渡すので、待っていて下さいね。

ではまた明日。



追伸の追伸

意外と日記リレーがアップされず、気付けば12月13日、本当の引退を迎えました。これから日記リレーがアップされるということで本当に少しだけ書かせてください。

ただ、シンプルに、一言だけ、皆への感謝の気持ちを素直に伝えたいです。

一年間、本当にありがとうございました。

1億3000万人の中から09慶應ラクロスのもとに集まった78人。皆と出会えた奇跡、そして共に本気で日本一を目指し闘ってきた軌跡は僕の誇りです。日本一という夢は叶わなかったちっぽけな誇りなのかもしれないけど、僕は一生この誇りと付き合いながら生きていくんだと思います。いつか自然と自分の価値観となり、人生の支えとなっていくのかな。

何よりこの誇りを生み出してくれたのは同期、3年生、2年生、1年生、皆の存在であり、またOBG、保護者の方々の大きな支えであると確信しています。

重ね重ねではありますが、心から、ありがとうございました。


卒業後、もしかしたら何年後か、僕は何かしらの形でラクロスに関わっていたいと思っています。

まだ具体的なイメージはないし、意図も明確でないし、なんで関わりたいの?って聞かれたら困ります。
多分、単純にラクロスが好きだからじゃないでしょうか。
もう少しじっくりと自分と向き合って、色々模索したいなと思っています。

来年からはスタンドから本気で応援します。
偉大なるOBの方々と共に、頑張れ!って叫びます。

皆頑張れ!

またどこかで。