近年、日本の若者は自己肯定感(自尊感情)が弱いと言われる。財団法人日本青少年研究所が先月発表した調査でも、そうした傾向が浮き彫りになった。

 「私は価値のある人間だと思う」日本の高校生は、「全くそうだ」「まあそうだ」を合わせても36.1%にとどまり、米国や中国、韓国を大きく下回った。「自分を肯定的に評価する」「自分に満足している」でも割合が低い。

 同研究所は、自己肯定感の弱さについて「謙虚を美徳とする国民性」だけでは説明できないとして、将来への不安から目標や夢を持ちづらいこと、バーチャルなコミュニケーションが拡大して自分が生きているリアリティーが狭く限定的になっていることも、高校生の自信喪失に影響していると分析。

 一方、「最近1年間、ストレスを感じたことがよくある」の回答を見ると、「親が小づかいをくれる」「物を買ってくれる」といった経済的援助より、「親は私をよく分かってくれる」「力になってくれる」など精神的な支えがあるほど子供のストレスが低いという傾向が見られた。

 調査は昨年、日本、米国、中国、韓国の高校生、計約7200人を対象に実施した。(世界日報)