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今回は胆嚢についてまとめていきます。

 

胆嚢は袋状の中空性臓器(管腔臓器)で、肝臓の後方にあります。機能は、肝臓で産生された胆汁を貯蔵、濃縮することです。

肝臓から胆汁を排出する肝管と胆嚢から胆汁を排出する胆管が合流して総胆管となり、十二指腸の大十二指腸乳頭に至ります。十二指腸では総胆管が開口する部位(大十二指腸乳頭)にオッディ括約筋という筋肉が弁の役割をすることで不必要な時の胆汁の排出を防いでいます。

 

胆汁に含まれる胆汁酸は小腸と膵臓のリパーゼと反応しやすい形に脂質を変化させます。また、腸管内では脂質と結合しミセルを形成します。ミセルになると水に溶けにくい脂質を水分の多い腸内でも乳化することができ、小腸粘膜に吸収させやすくなります。

 

胆汁を排出する際には胆嚢の収縮と十二指腸にあるオッディ括約筋の弛緩が起こることで十二指腸に胆汁(同時に膵臓からの膵液も)が排出されます。

胆嚢の収縮を促す要因として、迷走神経やホルモン(ガストリン、セクレチン、コレシストキニン)があります。特にコレシストキニンは強く作用します。十二指腸に食物が到着し、十二指腸を伸張するとコレシストキニンが血中に放出され、副交感神経の刺激によって収縮が起こります。オッディ括約筋の弛緩は副交感神経の刺激によって起こります。

 

胆嚢(胆汁排出)の機能低下を起こす可能性としては、収縮能の低下と交感神経系が優位になっていることが考えられます。

胆嚢に関わらず内臓(特に中空性臓器)には平滑筋という筋肉が存在します。筋肉は使い過ぎると収縮が上手く行えなくなることがあります。胆嚢の場合は、脂っこい食物の摂り過ぎ(胆汁の必要量増大)や間食などの摂食回数増大(十二指腸の伸張回数の増大)により、胆嚢収縮が高頻度になると平滑筋が筋疲労を起こす可能性があります。

また、ストレスなどによって自律神経系のバランスが崩れ、交感神経系が優位な状態になるとオッディ括約筋の弛緩が上手く行えず、胆汁排出機能が低下することが考えられます。

(自律神経系に関しては、胆嚢の疲労とは言えないと思いますが、重要な要素なので紹介します)

 

胆嚢疲労や胆汁の排出機能低下により生じてくる影響として考えられるのは・・・

①脂質の分解・吸収の阻害

②整形外科的不調

が考えられます。

 

①脂質の分解・吸収阻害

脂質は身体にとって悪いイメージがあり避けられますが三大栄養素ですのでとても大切な物です。脂質は分解・吸収され様々な物に利用されます。例えば、細胞を包んでいる細胞膜などの身体を作る材料として利用されたり、身体を正常に機能させるためのホルモンの材料として利用されます。

脂質には脂溶性のビタミンが含まれているので、脂質を分解できないと脂溶性ビタミンの吸収ができません。脂溶性のビタミンはビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKがありますので、それぞれの欠乏症が起こる可能性があります。

 

②整形外科的不調

胆嚢は肝臓や十二指腸、大網、小網、腹膜などと解剖学的に連結しています。また、第7胸髄~第10胸髄から出ている大内臓神経と小内臓神経を経由する交感神経系の支配を受けています。従って、解剖学的な連結や内臓体性反射によって肩関節周囲炎や頸部痛、肩甲骨間の痛み、背部の感覚過敏などが起こるとされています。

 

小さな臓器ではありますが、身体に及ぼす影響は大きいですね。

間食を減らし、胆嚢の負担を減らすこと、リラックスして副交感神経が働きやすい様にする機会を作ることも重要だと思います。時には休胆日も必要かもしれませんね。