コラムニストでコメンテーターの神足裕司氏が、
くも膜下出血のため緊急入院したそうです。
神足氏は今月3日、広島県から飛行機で帰京する際に
容態が悪化し、羽田空港に到着後、病院に搬送されましたが
重篤な状態であるようです。
この病気の怖いところは、突然発症すること。
脳の血管に動脈瘤(血管のふくらみ)が存在していると、
血管壁が引き伸ばされるので、その部分の壁が弱くなります。
その状態で運動や興奮で脳への血圧が上昇すると、
血管が破裂し、脳内が圧迫されて激しい頭痛や嘔吐に襲われます。
仮に脳動脈瘤が存在しても、破裂しない限り
無症状であることが多いのでなかなか気づきません。
そのため突然発症したように感じられますが、
人間ドックを受診すれば早期発見できる可能性があるので、
早期治療が肝心ということですね。
ではくも膜下出血とはどこが出血するのでしょうか?
下の図で説明すると。
一番外側は頭蓋骨。
その中に硬膜。
その内側にくも膜。
さらにその内側に軟膜。
つまり「くも膜下出血」というとくも膜の内側で出血した、
ということになります。
くも膜の下は脳脊髄液という液体で満たされているだけで、
軟膜をはさんですぐに脳や脊髄と接触しているため、
そこに血液が流れ込んで脳全体や脊髄が圧迫されると
命にかかわるのです。