── 宇野選手から発案することが多くなってきているように感じますが、そんな成長を宇野選手はどう捉えていますか?
「(海外合宿は)僕が『どこに行きたい』と言ったわけではないんですが…。ただ、自分で“行く”と決めたのは初めてでした。成長ではなく、覚悟を決めたというか。僕は、海外がそこまで好きではない。日本で、今までずっと自分でやってきた。それを変えるというのは、大きく変わることでもありますし、日本ではないということでちょっとつらいところもあるかもしれないけれど、残りのスケート人生に覚悟を持って練習していこうと思ったので。まだ行先(合宿地)は公表されていないので言うことはできませんが、まぁ…これ以上言わない方がいいな(笑)。頑張ってきます」
── そう思えたきっかけはなんでしょうか?
「世界選手権が終わって、すぐでした。たくさんいろんなことを考えて。本当に僕は僕なりに練習してきたつもりでした。中京大学ってすごく環境がいいんです。ただ、同じくらいのレベルで一緒に練習する相手がほしいと思いました。やはり、そういう高め合う人がいると刺激し合って、“自分が意識してなくても自然とやる”ということがあると思うんです。1人でやっていると、まず自分で自分に厳しくいなきゃいけない。(これまで)なるべく厳しくやったつもりではいましたけど、それがもし同じレベルで戦っている人がいたら、その(なるべく厳しくやろうと思いながらの)練習は何も考えなくてもできたんじゃないのか、って。自分に厳しくやることは、難しいことでもあり、大変なことでもありましたので、わざわざ(そんな)大変な課程を踏むことがもったいないかな、と」
── それが覚悟なんですね。
「そうですね。僕にとっては大きな覚悟でした。僕は『覚悟を決める』という言葉があまり好きではないというか、もっと大きな言葉だと思っていて、あまり使わないようにしていたんですけど、そんな僕が本当に『覚悟を決めた』と言える決断をしたのかな、と。今シーズン(’19-’20シーズン)は合宿が始まったら真剣にスケートに向き合う、それまではけがしない程度にちゃんとシーズンオフを過ごして、そこから切り替えていこうかなと思っています」

── 合宿はいつ行って、いつ帰ってくるのですか?
「正式な日程があまり分からないんですけど…。6月の中旬か下旬か、それぐらいに1カ月ちょっと行って、アイスショーに(出演するために)帰ってきます。そして、その後もまた行く。シーズンオフ中は合宿の期間の方が長いかもしれないです」
── 長期間日本を離れるにあたって、一番不安なことは?
「日本にいるのは楽ですし、快適ですけど、僕は元々外に出るタイプではないので、そんなに不安はないです。たくさん周りの方がサポートしてくれますし。あと、練習に関してはちょっと楽しみにしているところがあります」
── コーチはもう決まっていますか? コーチに期待はありますか?
「そうですね…。どちらかというと“環境”が楽しみです。うまい選手がいる環境にいくことに、ワクワクしています」



