5月27日福山競馬場で行われた新設重賞、福山記念(ダート1600M・福山所属選定馬)は1番人気に推されたクラマテングが2番手から押し切り勝ち。重賞11勝目はダート1600Mでは初の重賞タイトルとなりました。
このレースは2週前に行われた年齢別トライアル競争の上位馬が出走権を得る仕組み。そういうレースであるため、勢いか実績かという意味で注目されましたが、終わってみれば今年度の福山桜花賞3、2着馬が1、2着と実績馬が実力を示す結果になりました。
誰もが逃げると予想していたクラマテング。発馬は悪くないものの、それ以上に驀進という感じでハナを奪ったのがモエレパーフェクト。クラマテングは2番手、後ろにゲットワンダーが続く流れで残りは後方追走です。
このレース、ペース自体はやや早め。そんな流れでしたが、2周目の2コーナーでゲットワンダーに早くも一鞭。これに反応しないのを見た限り、上位2頭にとってはかなり楽な展開になることが推測できます。
その流れの通り、勝負所の3コーナーからクラマテングがモエレパーフェクトを捕える形で4コーナーでは1馬身ほどのリード。前2頭共に直線手応えはかなり怪しかったですが、モエレパーフェクトに差し返す余力もなく、後方も一気に詰める余力はなし。実力馬が自分の型に嵌らないながらも能力で押し切ったレースになりました。
まあ、色々とあったのですが、その中で一番印象的だったのがこれ…
ブリンカーが壊れていたのですよね。どうやらゲートで待たされた(2着のグラスヴィクターが入らなかった)ことで暴れてしまい、その時に外れかかったとのこと。
幸い、ギリギリくっ付いていたことなのか、逆に壊れていたのが良かったのか、最後まで集中力が途切れず走れたことは素直に認めないといけないポイントです。
今後については流動的。夏負けの兆候も出ているので無理はしないでしょう。当面はおそらくファン投票で上位選出が予想される、夏の福山金杯が最大の目標になりそうなので、そこまで鋭気を養ってほしい所です。