晴れて、日本に帰国ができた私は、税関の所で当然のように、日本人の列に並んでいた。
”ここは日本人の列で外国人はあっちの列です。”
と、いきなり係の人に言われた。
”いや、私、日本人で、パスポートもあります。”
と言っているのに、いきなり特別室に連れて行かれた。
まあこの風貌を見たらそう言われるのも無理はないのはわかるが。そして、取調べ?が、始まったが、1年程、日本語を話してない上、カルチャーショックで?日本語がうまく出てこない。そして、パスポートの見ればコロンビアに長居していたことはわかる。しかも、1年もいたのに、小汚い小さなリュック一つ。これじゃあ、怪しさは増すばかりだ。
当然の荷物検査だが、中から出てくるものは島の浜辺からとってきた白い砂や貝殻。(この浜辺の砂はピンクやパープルの珊瑚の破片が混じっていてとても美しいのだ。)
君たちが期待しているモノなんてないよ。
まあ 自分の国で入国拒否されるとはさすがコロンビアーナになりすまして甲斐があったとも言えるが、、、。
全く、コロンビアーナと言えば、”白い粉”という発想が貧困だ。せめて、コロンビアーナと言えば ”ルンバだ!”というくらい陽気な発想をしてもらいたいものだ。
こうして、取調べは1時間程続き、晴れて釈放の身になったのであった。
そこで例の白い粉だ。それが絡んだ臨時収入の話をしよう。って売買してた訳じゃないよ。
島の仲間の一人が(私ではない)たまーにどっかからいっぱいお金を稼いできて、
”今日はお金いっぱい入ったから、みんなで美味しいもの
でも食べようぜ。もちろん 夜はルンバだ!”
”イェーイ ” 私もみんなも大喜び!
どこからそんなお金の収入あるのかと聞いてみると。。。。
それが実は、この島ならではの驚きの稼ぎ方だったのだ。
でも、これは内緒だよ。
ここは言わずと知れたコロンビア領のカリブ海に浮かぶ謎の小島。本土からアメリカに向かう船が沢山、横行する場所でもある。そうです。つまり、本土から白い粉を運ぶ船の密航ルートでもある訳です。そして、それを捕らえる為に時折、ヘリコプターが上空を飛ぶ。すると航海している船から、そのブツの証拠隠滅を謀るため海に捨てる。次にそれを狙って島の人達はカヌーを出し、そのブツを拾いに行く。荷を積んだ船が、浜辺に上陸すると麻薬取締官がやっってきて、その荷と引き換えに報酬としてお金をもらうと言う仕組みらしい。
運び屋は証拠隠滅ができ、島の人達は臨時収入が入り、麻薬取締官は取り締まったと言うことで出世できるかもで、ある意味、みんなニコニコ共存社会です。
しかし、ここで正義感に燃える人達に言いたい!
何をもって、正義だと言えるのか!
何をもって悪だと言えるのか!
誰がそれを決めたのか?
その常識。その正義感。一度 疑ってみよう!
その正義感は、、、
実は、自分の常識=自分が思っている正義の通りに世界をしたいだけじゃないのか!
〇〇したらいけないとかそれは悪い事だと、いつも他者に向けて
しかめっつらして 怒りイラついている。
それに比べ、昔から悪人と言われる人達は
フッフッフッ とか ワッハッハ とか
笑っている。
一度 その常識、正義を手放した方が楽に生きられる気がするなー。
世界は逆転する、、、。