競馬の話ばかり続きます。



オーギュストロダンの現役続行が決まったようですね。

意外でした。



彼と同じく父ディープインパクト、母父ガリレオの組み合わせで生まれたサクソンウォリアーが既に種牡馬入りしていて人気を集めているようなので、血統がほぼ同じロダンは慌てて種牡馬入りする必要がないということなのでしょうか。




↓サクソンウォリアーの戦績はG1の勝利数こそロダンには負けるけれど、安定感がありそうです。


ところで、彼らはアイルランドのクールモアスタッドが所有する馬なのですが、実は彼らの祖母でありディープの母であるウインドインハーヘアが90年代に繁殖牝馬としてそこにいました。


ウインド母さんが5頭目を受胎中に、子供達2頭が競走馬デビューしたものの、戦績が振るわなかったため、1999年秋クールモアは早くも見切りをつけウインド母さんの売却を決め、代理人を通じて日本のノーザンファームに売却を打診しました。


ノーザンファームは購入を即時決定、買い逃してはならないとアイルランドが真夜中にも関わらず代理人を通じて購入の意志を伝えました。


そして日本にやってきたウインド母さんは2000年から3年連続サンデーサイレンスと交配、


2001年にブラックタイド(キタサンブラックの父であり、イクイノックスの祖父)を生み、


2002年にディープインパクト(活躍産駒多数につき割愛)を生み、


2003年にオンファイアを生みました。


そしてオンファイアの受胎中にサンデーサイレンスが亡くなりました。


2002年にはアイルランドにいる第二子が重賞を勝った為、ウインド母さんを買い戻したいというオファーがクールモアから来ましたが、ノーザンファームは拒否。

その後も子供を8頭生みましたが、活躍馬は誕生しませんでした。


ウインド母さんの第一仔が活躍していたら、第二仔がもっと早く重賞を勝っていたら彼女は日本に来ることはなかったでしょう。

オルフェーブルの出自のように、偶然に見せかけた必然のような運命です。






計16頭もの子供を生んだウインド母さんは現在32歳でご健在。

功労馬としてゆっくり余生を過ごしています。

もうアイルランドに還ることはありません。

自身が生んだ最強の子供が祖国の馬と交配してアイルランドで活躍する。

ウインド母さんも喜んでいる事でしょう。

さらにその馬が孫の中でも最強となればこれはもぅ浪漫…。



ロダンが来年どのレースに出るかはまだ決定していないようですが、ブリーダーズカップクラシックを狙うような含みを持たせた発言もあったとか。

個人的には避けて欲しいですね。

芝の馬がいきなりダートに出て勝つのは無謀かと。

それならクラシックではなくターフの連覇を狙って欲しいです。


↓じいちゃんも最後に挑戦したけどダメでした。



母父であるガリレオは2010年から10年以上にわたり英愛のリーディングサイアーに輝いた馬で、産駒には生涯戦績14戦14勝で歴代1位の世界レーティング140を付けたフランケルがいます。

今年凱旋門賞を勝ったエースインパクトはフランケルの孫であり、去年の勝者アルピニスタはフランケルの子供です。


というわけで、ロダンとエースインパクトは少し離れた親戚ですね。


あ、そうだ。凱旋門賞に出てみない?