年度初めから2週間がたちました。

皆さまはどのような毎日をお過ごしでしょうか。

 

例年、年度初めは、相談室としての来室についてはさほど多くはない時期なのですが、学校関係のご相談は増える時期かなと感じています。

 

特に就学前にいろいろとご心配を抱えておいでだった親御さんから、入学直後のご本人の様子をみてさらに心配になられたというようなご相談や、

 

昨年度が不登校状態にあったお子さんで、「来年は行く!」と宣言していたけれど、実際はなかなかうまくいかない、とか、新しいクラスや先生になじめずに不安を抱えていたり身体症状が出ていたりするようなお子さんのご相談が多いように思います。

 

新一年生に関しては、まだ給食も食べずに早めに下校していますし、特にお勉強というよりも、楽しく過ごすこと、通うこと、学校になれることに重点を置いた毎日になっていますが、それでも幼稚園・保育園との違いや、大勢のなかで過ごさないといけないこと、新しい環境への不安などから、心の中に不安をいっぱい抱えている状態なので、少し時間がかかるお子さんもおられます。

 

仕事をする親御さんにとっての「小1の壁」という言葉が最近よく聞かれるようになりましたが、お子さんたちにとっては、もっと前から「小1プロブレム」と呼ばれる現象があることは言われてきました。

 

まさにその状態になっているお子さんが少なくないのがこの時期だと思います。

 

随分前からそのような課題があることは言われてきましたが、コロナ禍の3年間、子どもにとっての大事な社会化のプロセスを十分に踏むことができないままに、学校という次のステージに移ることを求められる世代ですから、尚更しんどいお子さんもいらっしゃって当たり前なのですが、学校もご家庭も、子どもを取り巻く大人たちにとっては、これから長く続く小学校生活に対して心配や不安が高まる状況でもあり、ご相談が増えることにつながるのだろうと思っています。

 

「小1プロブレム」といっても、状況も、抱えている不安も、その子がたどる適応のプロセスも機関も、千差万別、ケースバイケースです。

 

まずは子どもを取り巻く大人たちが落ち着いて、チームとなって、そんななかでも子どもの良い面・できているところもしっかり見ながら、時間をかけて対応していくことが必要なんだろうと思います。

 

そのためには、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの、学校の中にいる専門家に気軽に相談して見られることをお勧めします。