最近「自分軸を大切に」という表現、メッセージがあふれていて、このブログでもそのようなことの大切さを欠くこともあります。

 

自分を大切にすることは本当に大事だし、自分の気持ちを押し殺してまで、自分を犠牲にしてまで他者や外界や何かのためにつくし、奉仕するようなやり方は、決して健康的ではないし、最終的には自分にも相手にも、誰にとっても良いことはないと思っています。

 

自分の思いや本当の気持ちをみることなく、周囲にあわせてクタクタになったり、

 

自分のやりたいことや進みたい道があっても、誰かの期待やニーズや指示に従って自分を曲げて後悔したり、

 

自分のなかから聞こえる声より、他の人、だれか、よくわからない世間のような声に従ったり、

 

そういうことではなくて、自分の軸を大切にする、自分の思いや感情を大切にすること、一度しかない自分の人生を自分の足であるくこと、そういうことはとても大切なことだと思っています。

 

けれどこれは、自分以外の「自分」、つまり他者には他者の「自分」があって、その人なりの「自分軸」があるのも尊重し、お互いの「自分軸」を尊重し合うのが前提だと思っています。

 

時々、「自分らしく」とか「自分軸」という言葉をかりて、「自分だけ軸」を発動する方や、「自分中心軸」を発動する方もおられて、ちょっと違うのではないかな、、、と感じることもあるのです。

 

自分も相手も同じように大切にしつつ、自分の範疇のことは自分の感覚や感性、思いやニーズなどの内面に従って、自分で決めていく。

そういう当たり前のことが大切なんだろうと思っています。

 

「自分を大切にしてくださいね」とお伝えしなくてはならない方の多くは、「他人軸」担っている方が少なくありません。

 

一方で「自分はこうだ」「自分はこうしたいんだ」「周りがわかってくれない」「まわりがわるいんだ」のようなスタンスの方は、「自分だけ軸」「自分中心軸」なのかなと感じてしまいます。

 

どちらも自分と他者の両方を同じように尊重するアサーション的な考え方とは少し異なります。

 

本当の意味での「自分軸」を大切にしていけると、もっと生きやすく、お互いが暮らしやすく、楽に、自然に息ができるような毎日になるのではないかなと感じています。