人と人が出会うとき、第一印象がその後の関係性に大きく影響を与えることはよく知られています。

 

心理学では「初頭効果」といわれ、第一印象がその後の評価や人間関係にも影響を及ぼすと考えられています。

 

また「メラビアンの法則」と呼ばれる法則によると、会って数秒で印象はほぼ決まり、その半分以上が視覚的情報(単純見かけという意味ではなく、例えば笑顔や話し方などのノンバーバルサインといわれる目から入ってくる印象)、言語は数パーセントしか影響を与えないとも言われています。

 

第一印象って大事ですね。

 

ですので、ビジネス本や大学生の就活のハウツー本などにも、いかにして第一印象をよくするかについて書かれている多くありますし、実際人と関わる仕事をしている人にとっては、当たり前の立ち居振る舞いなんだろうと思います。

 

もちろん、第一印象はあくまで関係づくりのスタートラインにすぎません。

 

その後のやりとりで、高評価がどんどんさがることも、その逆もあるわけですから、結局はそういうハウツーにだけだよっても仕方ないのですが、一発勝負の場面やスタートラインに経つことがまず重要、というような場面では重要なことなんだろうとも思います。

 

ただ、相談援助の場面においては、「良い人」であろうとしすぎて疲弊している方や、「良い人」という仮面をかぶりつづけるためにあまりにも心身のエネルギーを使いすぎているように感じる方、「良い人」という周囲の基準に沿うことに頑張りすぎて自分を見失っている方、「良い人」であろうとするあまりに自分を押し殺していたり意見すら言えなくなっている方、などもいらっしゃり、スタートラインはともかく、ずっと「良い人」でいる必要ってあるんだろうか、、、と感じる場面も少なくありません。

 

あるいは「良い人」の基準が、何でも引き受けてくれる人、とか、文句を言わない人・主張しない人、とか、誰とでも仲良くできる人、とか、何か社会側の求める都合の良いものがあって、それに対して自己犠牲をしていたり、搾取されていたりする人のことを指していると感じることもあって、「良い人」という概念について考えることもあります。

 

人と人の関係がスムーズであることは、仕事がスムーズだったり、生活していく上でストレスが少ないなどの良い面が多いことだとは思いますが、どんなに身体に良い食材も食べ過ぎると良くないのと一緒で、物事って度合い、さじ加減は大事なんだろうと思います。