先日、衝撃的なニュースを耳にしました。

 

少年院にいる少年達の約20%が闇バイトの経験があるというのです。

しかも12.5%は「生活のため」。

 

20%に「闇バイトの経験」全国の少年院の587人にNHKアンケート | NHK | 事件

 

これは氷山の一角で、実際はもっとたくさんの若者が軽い気持ち、あるいはやむにやまれない事情から闇バイトに手を染めているのだろうと感じました。

 

以前から、子どもの貧困については問題視されてきました。

 

OECD先進諸国の中で、最低レベルの日本は、6人に1人は相対的貧困の状態にあり、ひとり親家庭では約半数の子どもたちがその状況にあるといわれています。

 

貧困は、経済的貧困ではなく、さまざまな経験が不足し、社会や文化に触れる機会が少ないと言われています。将来を描くことが難しく、不安感が高まり、自尊感情が低くなることもわかっていますし、学習格差にもつながっています。

 

今の子どもたちは中学校以降は携帯とゲームが友人関係における必須アイテムというだけではなく、高校以降は携帯とPCを活用して学校とのやりとりや授業を補足するようなこともあり、そのような機会も十分に保障されていない子どもたちもいます。

 

頭では高額報酬の闇バイトのリスクがわかっていたとしても、格差の中で成長し、格差の中で生きていく彼らにとって、安易にお金を手にすることができる手段のひとつとして広がっているのだろうと感じました。

 

やってはいけないことを教えるだけでは、取り締まりを強化するだけでは、このような犯罪は減らないし、巻き込まれる若者の減ることはありません。

 

格差社会や貧困の問題は、福祉の問題だけではなく、経済問題でもあり教育問題でもあり、社会問題なのだろうと思います。

 

そういう世界に足を踏み入れなくても、自分の夢を見つけ、未来に進むことができるようなシステム、どのような環境にうまれても、育っても、子どもの未来はきちんと保障されるシステムが必要なんだろうと思います。