今年の夏は、例年以上に気温の高さや時折突然やっている雷雲、気圧の変化、に加えて、コロナ禍開けの日々の生活スピードの急上昇などから、心身の調子を崩す方が増えているように感じます。

 

インフルエンザに罹患する人が増え、通常子どもしかかからないような感染症に親もかかったり、ここ数年の生活スタイルの変化からくる免疫機能や抵抗力が弱っていることもあるでしょうし、

 

楽しいことが増えたとはいえ、日々の生活に使うエネルギー消費量が、気づかないうちに増えていることもバランスを崩しがちな要因なんだろうなと感じます。

 

相談室に来室される方も、学校などで出逢う方々も、「なんだか調子が悪くて・・・」「気分が乗らない時があって・・・」というような、特別要因があると言うよりも「なんとなく」「ぼんやりと」調子があがらない、という訴えが多いように感じています。

 

でも、皆さん”頑張って”何とかしようとされていることが多く、ますます不調の波に飲み込まれそうになっていらっしゃるように感じます。

 

そんなときは「頑張らなくて良いですよ」「頑張るの、一度やめてみませんか」とお話しすることが多いです。

 

だって、気づかないうちに、あるいは意識的にも十分頑張っているからこそ、エネルギー切れの状態になっているのだし、こころや身体が出しているサインがその「なんとなく」という感覚なのだから、その感覚に導かれるまま過ごす方が健康的なのです。

 

とはいえ、そうできない状況があるからみなさん悩まれたり、踏ん張られたり、自分に活を入れたりされているわけですが、せめて「頑張るの度合い」を、レベル5からレベル3くらいに落とすことから始めてはいかがでしょうか。

 

あるいは、外側は頑張っている「ふり」、頑張っている「ふう」でもいいし、思い切って仮病を使ってサボってみるのも有りだと思います。

 

無理したって、いつか電池が切れたり、もっと強いサインで強制終了・強制休止の状態になるかもしれません。

 

もしかしたら、無理して頑張っていることで、周りに余計な気を遣わせていたり、ミスが増えて迷惑をかけたり、イライラして自己嫌悪になってしまったり、、、そうなれば、結局誰にとっても良いことはありません。

 

思い切って休憩することで、結局そのあと長くパフォーマンスを保てるわけです。

 

休めない、止まれない、方には低空飛行をお勧めします。

 

高く飛ぼう(頑張る、成果を上げる)ではなくて、とにかく浮いていることに徹する(出勤し、できることだけする、最低限今やらね場ならないこと以外はせずに明日に先送りする、家事など手を抜けるところは抜きまくる、など)こともひとつの方法。

 

自分の心身のエネルギーがたくさんあるときだって、うまくいかなかったり、成果が出ていなかったり、「低空飛行」状態の時はあるわけですから、その状態をあえて自分から作ってしまう。

 

そして、そんな自分にOKを出してあげる。

 

そうやって調子が戻ってくるのを待てば、必ず良い風がやってきて、また高く飛べる時が来るのです。

 

常に高いパフォーマンスを保っているように見える人は、実は休み上手、抜き上手だと言われています。

 

低空飛行のやり方を身につけておくことも、頑張る自分でいることにつながること。

 

もしなんだか調子が出ないなあ、というからがいらっしゃれば、低空飛行の練習期間と思って、そんな自分と付き合ってあげるのも良いかもしれません。