こんにちは、助産師の本村啓子です。
今回は”赤ちゃんの頭の形と時期ごとのケアと対策”を
テーマにお話をさせていただきます。
赤ちゃんの頭の形は、親として気になるポイントの一つです。
特に生まれたばかりの赤ちゃんは頭蓋骨が柔らかいため、
形が変わりやすく、頭の形が心配になること‥
赤ちゃんの頭の形がどのように形成されるのか、
その時期と要因について知っておくことで、
適切なケアや対策ができます。
赤ちゃんの頭の形が決まる過程と、
それに影響を与える要因について解説していきます。
出生直後から数ヶ月まで（0～6ヶ月）
出生時の赤ちゃんの頭蓋骨は非常に柔らかく、
骨同士がまだ完全にくっついていないため、
形が変わりやすいです。
これにより、出産時に産道を通る際に頭の形が
変形することがあります。
ですが通常は、数週間から数ヶ月で自然に戻ります。
生後3〜4ヶ月までは、赤ちゃんが
ほとんど仰向けで寝るため、特定の位置に
圧力がかかりやすく、「絶壁頭」や「斜頭症」と
呼ばれるような頭の形ができることがあります。
この時期が、頭の形に大きく影響を与えるため、
頻繁に頭の向きを変えてあげることが推奨されます。
6～12ヶ月
生後6ヶ月頃から頭蓋骨が徐々に固くなり始め、
頭の形も安定していきます。
この時期になると、寝返りやお座り、
ハイハイをするようになり、同じ部分に
圧力がかかり続けることが減ります。
そのため寝かせ方などの影響が少なくなり、
頭の形はこの時期から次第に固定されていきます。
1歳以降
生後1年頃までに、頭の形はほぼ決まりますが、
頭蓋骨の縫合部分（いわゆる「大泉門」）が
完全に閉じるのは約1歳半から2歳頃です。
この期間中も頭の形に微調整が加わることが
ありますが、大きな変形は起こりにくくなります。
赤ちゃんの頭の形を整えるための6つの効果的な方法
寝かせ方の工夫
赤ちゃんがいつも同じ向きで寝ていると、
特定の部分に圧力がかかり、
頭の形が平らになることがあります。
左右の向きを交互に変えることで、
圧力が一箇所に集中しないようにしましょう。
また、赤ちゃんが起きている時に、
うつぶせや横向きの時間を設けると、
後頭部に圧力がかかりすぎるのを防げます。
うつぶせにする「タミータイム」は、
首や背中の筋肉も鍛えられ、姿勢の発達に役立ちます。
ただし、うつぶせ寝はリスクがあるため、
柔らかいマットなどの上では行わず、
必ず親の監視下で行うことが重要です。
抱っこやおんぶの時間を増やす
赤ちゃんを仰向けで寝かせる時間が長くなると、
頭に圧力がかかりすぎるため、抱っこやおんぶ
をして頭が床につかない時間を
増やすことが有効です。
特に、日中の活動時間中に抱っこやおんぶを
取り入れることで、自然に頭の形を
整えることができます。
授乳時に姿勢を変える
授乳の際に、いつも同じ側で抱っこしていると、
赤ちゃんの頭に偏った圧力がかかることがあります。
左右交互に抱っこすることで、
頭の形が左右均等になるように心がけましょう。
頭を支えるクッションの利用
頭の形を整えるための専用の枕やクッションを
使用することで、寝ている時に頭への圧力を
分散させることができます。
ただし、クッションを使用する際は、
安全性を確認して使用しましょう。
適度に運動させる
生後数ヶ月から赤ちゃんの運動能力が
発達してくると、寝返りやハイハイが始まります。
これにより、同じ部分に圧力がかかる時間が減り、
頭の形が自然に整います。赤ちゃんの発達を
促すために、寝返りやハイハイを促す遊びを
取り入れましょう。
定期的なチェック
定期的に赤ちゃんの頭の形をチェックし、
変形が気になる場合は、
小児科医に相談することが大切です。
医師が頭の形を評価し、必要に応じて
矯正ヘルメットなどの治療法を
提案してもらえることもあります。
まとめ
赤ちゃんの頭の形を整えるためには、
日常の寝かせ方や姿勢、抱っこ、おんぶなどに
気を配ることが大切です。
向きを変える、適度な運動をさせる、
授乳時の姿勢を少し工夫するなど、
小さな工夫が頭の形に影響します。
定期的に頭の形をチェックし、
必要に応じて医師に相談することもできます。
質問や感想などは是非コメントでお願いします＾＾
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