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菊の助
ダリアコミックス
⭐️⭐️


鬼畜腹黒優等生 × 不良ツン受

学園物

シリーズものなので
1~3巻までお読みの上
こちらを読んで下さいね。

寮長である大空(攻)に、
玩具のように扱われてきた太陽(受)。
 転校生の翔は、
そんな二人を見かねて
太陽を助けようと
寮での相部屋を提案してくれる。
しかし、すっかり大空に慣らされてしまった
男なしではいられない貪欲な身体になってしまっていた。
  その上、太陽は大空の自分のような
不良に対する厳しい態度の理由を
知ってしまう。
 ー昔いじめられっ子だった大空なりの復讐。
  一方、大空の方も太陽の昔の仲間たちから
太陽の過去を聞き、
自らの過ちに気付いてしまう。
 不器用な二人のこれからは⁈



毎回濃厚エロで
ぶっちぎりの『男子寮~』
今回はどんなんかな?

って思って新作を読んで見たら
だいぶマイルドになった印象。
今までのモブありきの
鬼畜エチシーンに比べれば
いつの間にか2人だけの
ラブラブ濃厚エチシーンに
変わってきてますね。
(辛いのやかわいそうなのが
 苦手な読者には安心して
 読み進められる内容かな)
その代わりダレて来た感は否めないかな。

自分としてもびっくりの展開は、
男子寮の寮生たちの反撃が、
あっさりエンドした事。
あんなに前作まで
太陽に固執してた割に
あっさり引き下がって行っちゃうなんて
なんのこっちゃ?
って感想です。
商業誌になるにあたり
平均的読者層の指示を
集めるには
あんまり不憫BLは、
受けないからなのでしょうかね?

まあ、しかし今回は
このダレた二人の関係に
一石を投じてくれそうな
新キャラ•太陽君のお兄ちゃんが
登場します。
どんな2人との絡みが
あるのか
5巻以降が楽しみです。

それにしても
大空と太陽
常に盛りまくってて
ちょっとワラけてきます。

そして
相変わらず
吹き出し外の
擬音が
今回もガチャガチャ
してて
菊の助先生らしさが
全開ですね。


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森博嗣
幻冬社

⭐️⭐️⭐️


最初に

この本はBLジャンルではありません
ミステリーです
が、ジュネのような
美しい男の儚さが
私のアンテナに引っかかり
こちらに載せておきます。


インターポールの男 主人公
謎めいた職業不詳(男娼?)の美青年  主人公の学生時代の同室
主人公の婚約者



パリで起きた女優殺し
現場に残され全てを目撃した
青年の口から語られた
奇妙な言葉。
『やったのは神様だ
   レナルド•アルペール、それが、神様の名前だよ』
  インターポールで働くレナルド(主人公)は、
否応無く事件に巻き込まれていく。
  それにしても奇妙な事だ。
 そのげんばにいた青年•リオンは、
大学時代の極短い間寮で同室になり
対して仲良くもなかった男だった。
但し、一度見たら決して忘れる事の出来ない
魔性の美貌の持ち主なだけだった…
 
事件に関わる中、久しぶりに再会した
レナルドとリオン。
しかし、レナルドが愛し最も大切に思っているのは、学生時代からミシェル唯一人で
それは変わらない。
最初は
(何故、僕の名前を出したのか?)
単純な興味だけだったのに
リオンの魔性の美しさが
次第にレナルドを事件へと
関わらせていく…



最初は
退屈なミステリーだな
と思っていたのでが
美しすぎるリオンの
鬱しろのような佇まいと
それに巻き込まれる
人畜無害そうな好青年の主人公の
行動に
往年のジュネ的BL風景をみて
ドンドン読み進めていきましたが、
読み終わってみて
一変しました。
BL的にも
心に残る
【切な系】
ですが、
ミステリー作品としても
久々犯人当てられませんでした
く、くやし~

まあ、最後のオチ?は
読者に隠されてる情報なので、
当てるのは難しいとは思いますが、
その隠された秘密含めて
とっても切なくて美しいBLだな
っと余韻に浸ってます。

長作でもちろんイラストもないので
ライトノベル派には
キツイかもしれませんが
是非是非読んでみてもらいたいです。

ちなみに私は
魔性の美貌の男のビジュアルを
懐かしの映画『ベニスに死す』
のカワイ子ちゃんで想像しながら
読み進めてみたりしてました 笑





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漫画 雪居ゆき 原作ARUKU
ビーボーイコミックスデラックス
⭐️⭐️⭐️

会社の常務 × 工場職員

メルヘンチック
玉の輿
けなげ受


吃音コンプレックスを抱える道雄(受)は、
天涯孤独の身で、
ちゃんと喋れないコンプレックスから
友人もいない孤独な毎日を送っていた。
唯一の温かい思い出は
昔いじめっ子から助けてくれた
ご近所の悠馬(攻)だ。
その人は、今では道雄の働く消しゴム工場の
若き常務として工場にやってきた。
 しかし爆弾騒ぎでその悠馬が視力を失ってしまう。
  道雄は悠馬が心配で勇気を振り絞って
悠馬の病室にそっと花を届けたり
お菓子を差し入れたりする事に。
ささくれた悠馬の心にそんな
『名乗らぬ人』の行為に信頼を寄せるようになり…



まんま『人魚姫』ですが
安心してください。ハッピーエンドですよ。

道雄のライバルとなる
おとぎ話のお姫様役には
銀行令嬢が登場。
しかしおとぎ話では普通のお姫様だったのが
この作品では主人公の当て馬らしく
かなりヒールとしてキャラづけされてます。
なのでこちらの方が
アンデルセンより
分かりやすくて、
感情移入しやすいんじゃわないですかね。
だって善人ばかりの物語だったら
捨てる方も捨てられる方も
後味が悪いですもんね。
ライバル・当て馬には
これくらいヒールでいてもらわないとね。
 それに対して受主人公の道雄は、
けなげで善人なので
悠馬のが幸せになってくれるならば
自分が隣にいなくてもいい
それどころか自分の角膜を悠馬に差し出しだっていい
なんて思うくらいの良い子ちゃんなんです。
そんなピュアッピュアな子だから
悠馬の悪友の柏原さんも
本気で悠馬に惚れたり
したんでしょうね。
おかげでノンケの悠馬さんも
自分の中の嫉妬と独占欲に気づいたから
柏原さんの存在は大きかったな、と思います。
あとがきの書き下ろしミニコミで
ちょこっと触れていたように
柏原さんも早く幸せになってもらいたいな。

ノンケの悠馬さんは
最後の最後にやっと道雄に手を出した割に
相手の身体を気遣ってない感じのHが減点。
もう少し頑張りましょうね。


もうひと作品
『ダリアの恋』
は戦中戦後の日本物語
結核と戦争という
悲劇を抱えた男同志の恋
短編ですが
切なくて震えるような
繊細で美しい作品