高遠琉加
徳間書店
葛西リカコ
⭐️⭐️

設計士×ピアノ教師

SFファンタジー(ホラー)
年下攻め
長めの片思い
切な
Hシーンはラストのみ


2人にとってとても大事だったヒトが
亡くなって5年。
特に春希(受)は、そのヒトから生きる目的を与えられ
その喪失感は計り知れず、
今も刻が止まったまま惰性で生きている。
そんな彼を何とか立ち直らせようと
あれこれ世話を焼くそのヒトの弟・康(攻)。
 康は、人知れずそっと春希の事を想ってきた。
新しい人生をスタートさせるために春希を
誘った2人だけの旅行の計画。
 それなのに春希が願ったのは
この世の何処かにあると言う⦅天国ホテル⦆で
そのヒトと再会する事だった!

まず
(何て詩的なタイトルなんだろう)
正直に言おう!
タイトルに惹かれて手に取った!
タイトルと葛西先生の繊細なイラストで
決めた!
お話自体も
よくののプロット思いついたなと
感心するよくできたファンタジー

また、作中登場人物が口にするように
作品世界では重要となる
⦅天国ホテル⦆の世界が
ご存知 スティーブキング原作の
⦅シャイニング⦆に酷似している。
作者が好きなのかな?
あのら映画を見たのは
随分昔だけど
あのおどろおどろしい極彩色乃世界を
ここまで綺麗に塗り替えてくれたなっと。
(私は正直【シャイニング】観た後気分が
悪くなりましたからね)
残された人が
大事なヒトが亡くなった事を
キチンと受け止めて
その喪失感を埋めていき
まえを向いて新しく歩んでいけるか
その答えを見つけるために
存在しているという解釈(でいいのかな?
私はそう感じたけど)
【天国ホテル】の存在する意味を付けて
もらえてなんだかホッコリする
お話になってました。
 【天国ホテル】で2人が出会う
いろんな事情の死者と生者。
それぞれの事情も切なくもあり
温かくもあり
素敵な作品でした。
決してエロ主のBL作品じゃないけど
美しくも繊細な作品として
オススメですよ。
男たちの❤️が主体でなければ
実写映像化で実現可能なくらいの
クオリティだな