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本仁戻

ビーボーイコミックスデラックス

⭐️

斜陽華族の当主 × ドイツ人執事

バッドエンド
耽美
ネトラレ
3P


ドイツ旅行中の日本人華族・須蛾子爵(攻)に
『僕の執事になって欲しい』と請われ、
国を捨てて彼に従う事にしたコンラート(受)。
そんな日本での生活は針のむしろ。
須蛾の妻だけでなく使用人達にまで
【男娼】と馬鹿にされ
主人である須蛾までも鼻つまみ者として
周りから謗られる立場の中での日々、
そんな中、周りへの対抗もあって 互いの愛の高潔さの証のように
須蛾は決してコンラートと交わらないばかりか
キスさえも求めようとはしなかった。
 その忍耐こそが互いの愛の深さだと信じてー

それなのに半年後須蛾はコンラートを
怪しげな屋敷に連れて来て…
屈辱の夜が幕を開ける‼︎


完全なるジャケ惚れ
美しく繊細な色彩の本仁先生のカラー。
中の白黒はいつも通りの
ペンの太い線なんだけどね。

さて、ストーリーは
暗くて重いし、受も攻も
病的耽美さ。
昭和初期の堕ちゆく日本の象徴のように
暗い世界。
互い相思相愛なのに
男色、
外人
が受け入れられず
主人と使用人という関係でしか
お互い一緒に寄り添う手段のなかった2人。
そんな煮詰まった2人の醸し出すニュアンスに
毒されるように
次々に堕ちていく周りの人々、
昔風に言うとJUNE的です。

鬱々とした世界感が苦手な方には
決してオススメしない作品です。
また、大人の事情と作者が描いた
事情がどんなものか分からないが
時間が飛んだり場面が飛んだり
年の流れに抜けた処があったりと
難解です。
作品のページとしては
一番最初のページが
2人のラストシーンなのですが
作者曰く
どんでん返しが用意されていたとの事、
それが本当なら
この1冊で終了なら
2人の物語の根底が覆されてしまうのでは?
なんだか全てが
中途半端の消化不良です。

世界観自体は
不憫BL
病みBL
としてかなりいい線いってるだけに
残念でならない。