
ごとうしのぶ
角川ルビー文庫
★
超御曹司×超人見知り君
学園物
タクミくんシリーズ完結編
これまでのシリーズ読んでからこちらを読まないとサッパです。
祠堂学院の文化祭最終日、行事に参加出来ないギイ(攻)のために差し入れを持って行こうとギイの部屋を訪ねる託生(受),
ギイのセレブっぷりが一般来場者を混乱に陥れるからと身勝手な理由で寮から一歩も出てはいけないギイ。
ところが、ギイの妹が学院に内緒の侵入をはたした事から、捜索を手伝う事を条件に
文化祭へ復帰が叶う事になった。
早速二人で文化祭会場に飛び出し
楽しもうとする二人に
思わぬ事件が起きて…
は~っ
終わってしまった~
それも唐突に。
ごとう先生どうしてしまわれたんですか?
正直
昨年いきなり
完結巻が出ると聞いて
(先生、重いご病気なのでは)
と疑いました。
すでに新しいシリーズも別に始めているようなので、
そうではないようなので
安心しましたが、
それにしては
このロングセラーシリーズ
あまりな終わり方、
ではないかと。
本来2.3巻分の出来事を
無理やり素人が
下手に編集し直したみたいな
サッパ感が残ります。
肝心の事件も唐突に事後報告でまとめられてるし、
途中いきなりの登場をするギイの妹と謎のボーフレンドとの関係もなんの説明も無し。
タクミくんとギイの出会いの情緒も余韻もなくいきなりの種明かし。
1ファンとして不満を超えて
不審を感じました。
先生、ほんとどうしちゃったんですか?
疲れてしまわれたのかしら?
思えば、私がBLなる世界を知るきっかけは
ごとう先生の
タクミくんシリーズでした。
最初はボーイズラブ
というよりも、
誰よりも不器用なタクミくんが
少しずつ周りの人と溶け込み
周りの人への関わりを取り戻して行く
青春グラフティ物として読んでましたが、
いつの頃からか、
世間の常識から逆光する
同性愛世界という物を
教えていただき
その孤独で不安定な繊細な愛の形に
強く心打たれました。
又、ごとう先生があえて表現方法に
タクミくんのココロの声を活かした口語調のお話の進め方も当時の私には新鮮だし、
独特の修飾語が斬新でまぶしかったです。
例えば、
【あああ、なんだろう、この、金太郎飴のように、どこを切っても、切ってもかっこいいって。】
すんごく可愛いな~
タクミくんの素直でうぶな性格が良く表現されている感が伝わってくる。
大好きな先生の
文章に
たとえ1年に1回しか出会えなくても、
お会いしたいと
気長に待っておりましたが、
このシリーズが
こんな中途半端な
エンディングを迎えて
グインサーガシリーズ
以上の慚愧に耐えません。
心より
タクミくんシリーズの
特別編などによる
二人のその後の軌跡を
首をなが~くしてお待ちしております。