樹生かなめ 講談社X文庫 奈良千春 ☆☆☆



10歳年下の姉さん女房に気の毒なくらい操の固いヤクザの旦那

×27歳にして高校生にしま見えない童顔の医療事務員

シリーズ17作目 。

今回は真鍋組のヤング組員「卓」の過去をめぐる復讐劇です。



 義父、義姉との確執と

そこから起きる卓の義姉殺害事件。

 事件をきっかけに家を飛び出し、

真鍋組に拾われた卓。



 そんなせつない過去を聞いた

究極首つっこみキャラの氷川先生(受)

清和(攻)をはじめとする

真鍋組の皆とともに

卓の義父・茂美と対決すること

決意をする

 と、言っても、もともとは

清和が密かに箱根で女と密会してるんじゃ

ないかと氷川先生が勘違いして

桐嶋組長と一緒に


箱根に乗り込んできたのがきっかけ



(あいかわらずの後先考え知らずコンビですな)



 清和が一緒にいる女も

実は卓の知り合いに気づかれないようした変装

だったんだけどね。

 結果、氷川先生を巻き込んだおかげ?!で、

事は超特急ですすむ。


 氷川の冴え渡る感?!で

卓の過去の義姉過失致死自体も

義父・茂美たちの謀略ではないかと

推理。

 さらに、実父の車の事故、

 母の転落事故死も

茂美の犯行ではないかと

捜索を開始する。



 茂美と犯罪がしだいに明らかになる中、

義姉・明日香が生きていて、

明日香が実は茂美の子ではなく、

茂美の若い愛人だっと~という真実には

かなりびっくりした~。



 「シドニーシェルダン」ばりのドンデン返しですね~。



(単なるライトノベルなのに。)



 しかし、結末は苦い。



主人公たちがヤクザとは分かっていたけど、

今回はっきりと清和たちは

卓の復讐のために

茂美と明日香を

転落死にみせかけて殺します。

 普段、おとぼけな真鍋組も本来はヤクザ。

今までの正々堂々のインテリヤクザから

裏でも過激な行動をとる組織に変貌していくよう・・。

それが氷川先生にはたまらなくせつないんだろうな~

鬼となろうとしている

可愛い清和くんを守りたくて

離れることもできず

はらはらするばかりなんでしょうね~

今後、縁切りした「名取グループ」とどうなるのか?

名取グループにつく警察官僚たちとどうなるのか?

藤堂たちとどうなるのか?



今回の箱根珍道中は嵐の前のから騒ぎだったのかもね~

(次巻からドキドキ・・・)