樹生かなめ 講談社X文庫 奈良千春 ☆☆☆☆

受にGPS 盗聴器もしかけるほっとけないヤクザ組長 

×日本人形のような容姿を裏切る誰よりも無鉄砲で熱い内科医

シリーズ9作目にして、

2人の再会編

(時間の経過でいうと1作より前のお話)

たまたま 氷川先生(受)が働く病院に

清和(攻)たち真鍋組の皆が

医療ミスのいちゃもんをつけに

来たところを2人がばったり

再会するところから

お話は進みます。

今までの作品でも折にふれ

2人の出会いが紹介されていましたが

改めるて読むと

かなり無鉄砲な氷川先生の様子が

語られてます。

 なんと言っても

いきなり病室で清和くんを見かけたとき

まだ清和くんがどうか

(他人の空似かもしれないのに)

いきなりヤクザさんのまん前まで言って

「清和くんだよね 涼兄ちゃんだよ~」

なんて呼びかけちゃうし、

違うと拒否られても

 ヤクザ事務所まで押しかけて行って

「清和くんに会えるまでここから動かない」

なんて強硬姿勢に出たり、

企業舎弟事務所の従業員スペースまで

乗り込んでいく始末。

清和じゃなくても

「馬鹿野郎!!」

って脱力のあまり言いたくなりますよね。

 でも、もしかしたら(もしかしなくても)

この氷川先生の超天然鉄砲玉な行動が

諦めかけていた清和の初恋の熾き火に再び

火をつけたんだろうから

無駄ではなかったんだろうね。

 清和くんのカタギの先生を守るため

身を引く行為がむしろ無駄だったんだろうね

 それにしても、いろんな決意をこめての

清和くんの

「この人は、俺の女房にします」

の発言にも、イマイチ、ぴんときてない

超天然な氷川先生。

Hの真っ最中に

「昔、君のおむつを僕がかえようとしてるとき・・・。

とか

「昔はコレもこ~んなに(人差し指と親指でジェスチャー)に

 ちっちゃかったのにね~」

とかの発言はいかがなものだろう。

ある意味、デリカシーなさすぎで、

清和くんよくしょげちゃわないね!

 むしろ、現在よりも饒舌に氷川先生を口説く

清和くんに感動です!

H後は逃げられないように

早く自分のお部屋にお引越しさせようと

あたふたする清和くんも可愛いね~

ほんと、甘甘な2人に出会えますよ~

後半、清和くんが氷川先生と別れて

橘川家で大きくなっていくお話も載ってます

(清和くんの童貞喪失話、例の志乃さんとね)