樹生かなめ 講談社X文庫 奈良千春 ★

10歳年上の姐さん女房に頭があがらないヤクザ組長

     ×世界中が敵になっても攻一筋な嫉妬深い美貌医者

シリーズ4作目

 今回は 真鍋組幹部ご一行の温泉旅行と

受・氷川にしのびよる妖しいオトコの影から

巻き起こる真鍋組×藤堂組への序曲です。

 さて、最初のほうは、攻・清和くんの

過去のモテモテ&下半身ヤンチャ時代の話を氷川が知って、

嫉妬の炎をゴウゴウ燃やす話です。

その場にいる真鍋組の塊っぷり、清和のおびえっぷりが可愛いです。

まあ、このあたりはコメディみたいなものです。

 しかし、温泉旅館から帰ったところで、事件の予感。

氷川の病院に

「あんたに一目惚れした!」

という男前が付きまといます。

 もちろん清和一筋の氷川は髪の毛ほども

心をゆるがせませんが、ある日拉致られます。

拉致ったオトコ・桐嶋は藤堂組が雇った一流の竿師で、

清和から氷川を奪い清和の顔に泥を塗るのが狙いだった。

 あわやシャブをア●ルに塗られて、

Hされそうになったところを

清和たちに救出されるが、

度重なる藤堂組の嫌がらせに清和の堪忍袋の緒も切れ、

真鍋組×藤堂組へ一歩を踏み出すことを決意するのだが、

もちろん、清和命の氷川は戦争を好まず、

「女囲って、若い女の子と遊んでもいいから戦争はやめて!!」

って悲壮な覚悟で止めようとします。

 あの嫉妬深かった氷川にそんなセリフを掃かせるほど、

氷川→清和への愛は海よりも深く、山よりも高いんでしょうね~

 もう、BLって言うよりノワール系として楽しんでます(笑)