樋口 毅宏 新潮社 ☆☆☆☆


注意) こちらはBL小説ではありません ハードボイルド小説ですが

あえて 関係しちゃってる二人をあげるなら

北京の闇社会帝王 × アウトロー探偵兼何でも屋であり 雑司が谷女帝の孫?!


大河内太郎(受 ?)25歳

訳有りで5年ぶりにふるさとに戻ってみればいろんなことが変化していた。

売られた少女を取り返すべく依頼を受けていた 親友、京介は殺され、

京介に5年前、内密に子ども売買を行っていて、制裁を受けた芳一が雑司が谷を治めていた。

久しぶりに、雑司が谷の影の女帝とも言われる祖母、泰から仕事の依頼を受けた。

最近おきた 不可解な下水道間事故の真相を探れ_

片時も癒されることなく太郎の周りで起こる謎、

下水道事故、親友の死、忘れてしまいたい5年間の北京での記憶

それらすべてが太郎に上にのしかかってきて・・・。


こちらは BL小説ではないのですが

コールタールのように全体によどむ空気間が

なぜだか淫靡な雰囲気をかもし出して

1/4 読むと 5年前の北京での回想シーンで

北京の悪党 閣鉄心への強制フェラシーンがあり、

あれあれっていう間に怒涛の強姦シーン

3P etc・・・


精神的においつめられ 薬でもおいつめられ

いつしか 閣鉄心に憎しみだけではない執着愛も感じはじめて


日本に帰ってきて祖母と親友の復讐に燃えながらも

一度目覚めた性癖は消えず

女性のとHでもお尻を「舐めて刺激してもらわないと

いかないからだにされていた。

それだけではなく その瞬間、閣の顔が頭から離れない人形に変えられてしまった


お話の本筋は 親友 京介の敵をとること と 祖母の依頼を果たすことなのだが

そこに 業の深い人間が集まって かき乱され どろどろに煮込まれています

また、そこには 忘れることのできない 憎くて愛しい閣も日本に現れて・・・。



この小説全体に流れるのは「性悪説」

なにげない町のなにげない風景の小市民が

子どもを虐待し、 少女を快楽の道具にし、

人を殺し、 ある意味ぞっとする暗い色彩だが

樋口さん特有の口語調のウィットにとんだ文章

時代を切り取る「固有名詞」の羅列などで

男くさいハードボイルド作品に仕上がっていたのではないでしょうか


映像も目に浮かぶようで

映画は無理かもしれないが

2時間テレビドラマだったらいけそうな作品でした