吉原理恵子 ダイア文庫 織田涼歌 ☆☆

超天然のはた迷惑に懐く駄犬

   (高校1年でバレー部エース&全女性徒のアイドル)× 小柄・ほっそり 女顔だけど目力強しのやんちゃ君

超天然なスーパー男子高校生に振り回されるやんちゃ高校生の受難!!


「中ノ澤高校1の天然非常識」と名高い神奈木(かんなぎ 攻)に、無理やり押し倒され、一線を越えてしまった

一真(受)だが、身体が負荷に耐えられず寝込んでしまう。

一方、事態を知り、激昂した津寺(つじ)に殴られた神奈木は、その顔の痕を見て慌てふためく周囲を

余所に沈黙を守り続けるが、その様子に不審を感じた同じくバレー部1年で一真の友達に問い詰められ・・・・。

 そして、ついに一真との約束の期限1週間

(気持ちの整理がつくまで1週間、俺の視界に入ってくるな)

一真は自ら神奈木に電話をかけて_。


待望の4作目です

(続きものなので必ず 1~3巻お読みになってこの4巻をおすすめします)

吉原先生自身 おっしゃっているように

(初恋の気持ちのゆれうごき 想うまでを丁寧に描きたい)

のとおり、この「陽だまり~」シリーズは本当にHシーン少な目、

それに、ものすご~くゆっくり時が流れています

(1~4巻までで キス1回 H1回のみ)

(2~4巻までで1ヶ月ぐらいの間の出来事)


今回の4巻も二人の(もちろん それ以外でもHシーンなし

過去の吉原作品の濃厚Hに慣れた方は肩透かしされちゃうかも

 でも 前述のように

どうして、そうなったのか

そして、どう感じたのか

それに、どうしたいのか

が丁寧に丁寧に描かれています。


前回2巻ラストでの衝撃の(読者にとっては待ちに待った?!)

歯止めが利かなくなっての強引Hシーン後

一馬がその衝撃から落ちずに立ち直ろう、神奈木を理解しようとする強い心(普通自分強姦した相手の気持ちなんて考えられないよ! 一真くんってやっぱりオトコマエ)


その一真の番犬として常に彼にとって一番よい事、助けになることを押し付けがましくなくそっと行うソウルパートナーの津寺くん

(一部の皆様も私と同意見ですが、一真くんには本当は津寺くんがぴったりはまるんだけどな)


あと、神奈木の部活仲間、一真の親友、高槻の微妙な立ち位置

(今回 4巻は彼の受難の巻なのです)

なんといっても憧憬してやまないバレー部のスター 神奈木が自分の親友を強姦したなんて衝撃的)

それを神奈木に告白され、これから一真とどう接していったらいいのか本気で悩みなすが、

それさえも、

「神奈木は神奈木、おまえはおまえどろ、本音で付き合う限り、俺たちはなんも変わらねーよ」

っていう一真の言葉

どんだけ 人間がでかいんだよ~

っていうくらい 器が大きいんだね 一真くん

自分の痛みより、周りの皆の苦悩を思いやれる 人たらしな一真くんなのです


そもそも 自分 強姦した相手に

1週間の期限付けだけで 相手の自分への想いもきちんと聞いてやろう、理解してやろうとする姿勢

(文字通り、思うだけでなく行動すること)はスゴイと思う

自分から電話して 

「先走るな! 友達から理解していこう」

なんて言っても

 超天然君の神奈木の脳内では都合のいいように翻訳されてるし、

友達→(超特急)→ラブラブ

と、都合のいいように翻訳されて

5巻以降もさらにさらに苦労のたえない一真くんになりそうね


それに 個人的に楽しみなのは

1巻以降、すっかりなりを潜めていた 別々に暮らしている 弟の彬くんが そをそろ動きだしそうだということ!

(こやつは かなり妖しいな~って思っていたら、

吉原先生も あとがきで

「超ブラコン?」って書いてあったし

ん~ 、これはやはり5巻以降 なんか嵐を巻き起こしてくれるに違いないぞ~

神奈木 VS 彬

神奈木 VS 津寺


はやく 5巻 書きあげてほしい~


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今回は3巻に引き続き、ストーリーがほとんど動かず、回想、停滞気味なので ☆2つにとどめておきます