河豚(フグ)は、地方によっては「フク」とも呼びます。

フグの本場、下関(山口県)では、「フク」と呼ばれており、

「福」は縁起をかつぐとされていますが、

フグは「不具」の悪因を避けるためともされているようです。

 

さて、いきなり余談ですが、、

フグちりやフグ刺しを「てっちり」「てっさ」と呼ぶ理由を

ご存知ですか?(関西ではそう呼ぶのが通称です)

この「てっ」は「鉄」のことで、「鉄ちり」「鉄刺し」の略語。

 

なぜ「鉄」と称するのか?

 

フグは、その毒に当たると死にます。

鉄砲も玉に当たると死にます。

よって、死ぬほど恐ろしい食べ物として「鉄」と称されたのです。

 

なのに、なぜ食べ続けるの?

 

その起源は 伊藤博文にあり

明治21年、時の総理大臣・伊藤博文が下関の宿(春帆楼)に泊まった際、

荒天で漁がなく、困った女将が打ち首覚悟で提供したのがフグ料理。

これを食した博文が「こりゃ美味い!」と絶賛し、

その鶴のひと声が ”フグ食” の先駆けとなったのです。

実は、伊藤博文は以前からフグの美味しさを知っていたのですが、

まるで初めて食べたかのように称賛した言葉が今に至りました。

パチパチ👏

 

今でもフグの本場は下関ですが、

フグ料理が世間に流通したきっかけはこんな歴史からでした。

 

さて、私は今年もフグを食べる年初め!

毎年旧友とやっている恒例行事ですが、

「福」であれ「不具」であれ、フグは永遠に美味しいもの。

「最後の晩餐はフグ刺し」の願望、今年も健在なり〜😋