2023年、新たな年明けです!

 

今年も年賀状を出した人、今年を “年賀状じまい” と決めて出した人、

「年賀状はもはや過去の慣習」と見切って出さなかった人、

ペーパーレス時代はオンラインで送った人など、さまざまかと思います。

 

確かに、年に一度 “年賀状だけのご挨拶” ってお相手も結構います。

(年賀状を書く時にだけ思い出す相手)

年賀状もいまや宛名もプリントだし、手書きは一言を添えるのみ?

一言といえども、会うことのない相手に近況を書いてもなぁ(−_−;)

 

「無意味な慣習はやめたい」と思う人が増えるのも至極当然な流れです。

 

でも、年賀状は本当に無意味な慣習で、時代遅れな徒労でしょうか?

出す側にはそう思えても、もらう側ならちょっと嬉しいのでは?

としたら?

自分が出した年賀状も誰かの心を和ませているかもしれません。

 

年賀状は “新年のご挨拶” ですから、

出す側も受け取る側も、新たな年の新たなお付き合いの継続です。

でもZ世代の若者にはこんな前提、通じないかもしれませんね。

 

そもそも年賀状が広まったきっかけは、

明治4年(1871年)の郵便制度開始からで、

明治6年(1873年)に郵便ハガキが発行され、

その後、明治20年(1887年)頃に年賀状が激増したようです。

ちなみに、お年玉付年賀ハガキの登場は昭和24年(1949年)12月で、

ピークは平成16年(2004年) 約44億5000万枚だったとか?!

 

こんな大昔の話を引っ張り出すのも、ますますもって時代遅れの感が

否めませんが…

 

さて、「温故知新(おんこちしん)」って言葉をご存知ですか?

論語の言葉で、訓読では 

 “故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る” と読みます。

その意味するところは、

「昔はどうだったのか」を知ることで考えを深め、

そこから “新たな知恵” を探り、見い出すことです。

 

年賀状(=新年の挨拶)も新たなカタチへと生まれ変わり、

日本人の慣習として受け継がれることに期待を込めたいと思います。

 

「温故知新」の名著とされる一冊にはこんな本もあります^^

 

『マーキュリー・シティ』永井宏 著

 

↑美術作家・永井宏が音楽・映画・アートへの憧れを綴った1988年の名著の復刊。

雑誌『BRUTUS』の編集者としても活躍した80年代の知識に裏付けされたもので、

青春時代(1960年〜80年後半まで)の音楽・映画・アートへの想い綴った随筆。

サブカルチャーという言葉が一般化する前の、元祖サブカル・エッセイの名著で、

当時の30年後を先取りした内容は人々の関心が多様化した今こそ読む価値ありの

 ”温故知新” の名作とされる。