去年の今頃

「 では、合格基準を大学は どこに置いているか ? 

それは、薄々 分かっているようにも 思える。

どこまで、確かか 定かでないが、次回は それを書ければと 思っています。 」

このブログに対して、先日

「大学は成績だけではない何を見ているのでしょうか?娘も医学部受験を考えているもので教えて頂けたら嬉しいです。」

というメッセージを頂きました。

結局、あのブログの後 「笑う盲導犬」なんて オチャラケな話題を書いてすっかり忘れていました。

「喉元過ぎれば熱さを忘れる」です。ごめんなさい。


入学してからも周りの医学生を見た時、「面接で先生と 意見が合わず大喧嘩した」という生徒もいます。

そして、娘の様に大学からオーダーがきた成績を取れなかった生徒も 何人も入学できています。

だからと言って、全てAスターを取った生徒も 普通にいます。

医学部入学に必要なのは、 学業成績(GCSE、Aレベル)、UKCAT、BMAT (全ての医学部ではない)

そして、ボランティア経験、パーソナルステイツメント、先生からの推薦状、面接です。

気になるのは やはり、試験以外のもの。点数の付けにくいものの評価です。

これはあくまで、個人的な感想として考えて頂きたいのですが、

一番大事なのは、大学によって求めている生徒像が大きく違うと思われる事。

大学によっては、研究気質の生徒を欲していたり、コスモポリタンな生徒だったり、粘り強さだったり、

単純に 成績の良い学生だったりと 日本と違ってかなり大学毎に個性を持っていると思います。

 
その違いを良く見極め、受験する大学を 決める。

自分の成績だけを考え受験すると 思わぬ結果が出ることになります。

娘の場合も結果オーライだったから良かったものの、大学の選択は失敗だったと思っています。

弱気になってしまって、自分の個性と全然違った大学を 滑り止めとして受験し、何の役にも立たなかった。


私の友達が 以前 「大学側も 良い生徒を取るのに 必死なんだよね。」と言っていたが、

大学側にしても 「この生徒は何を勉強したいか」「自分の大学に合っている生徒か」真剣に探しているわけで、

そう考えれば、生徒側は 自分のやりたいことをしっかり、大学にアピール出来、尚且つ、

それが両者一致すれば、メデタシ、メデタシとなるわけです。

ボランティアにしても、観光ツアーの様にお金を出してするものもある。

娘は参加しなかったが、果たして、その手のボランティアを経験しても、意味があったのか 疑問だ。

出来れば、将来のやりたい仕事に関連したボランティアをお勧めする。

学校内の活動も、自分の個性を発揮した活動をすることだと思う。

娘は小学校からピアノを習っていたが、高校になって止めてしまった。

「医学部に入るのに ピアノが弾けるなんて 利点になるのかね?」これが娘の意見でした。


大学受験に関して、必要なテストの点数は あらかじめ受験前に 大体分かる。

そして、その他のものは 自分の人間性を 評価されるという事になります。

書いてしまえば、ごく当たり前の話。 日本の受験体制のほうが 癖があるのかもしれない。

日本の常識は 世界の非常識。 そういう事って他にも多い。

兎に角、受験生の方々 頑張ってください。 娘も私も 一人でも多くの日本人医師が

イギリスに増える事を願ってやみません。

日本人医師の数が 本当に少なすぎます。 

このブログが 何かの役に立てればうれしいです。