トライアスロンの大会資料の中に、ちょっと気になるチラシがあった。
”今日のあなたの活躍が写真になっている!”
レースに参加してれば当然写真なんて取れないし、連れに頼むとしても、限られた範囲でしか取れない。
レースしている最中、カーブを曲がってちょっとしたところにいやに本格的なカメラを持ったオヤジがいたので、有名選手が出てるのか?と思ったが、ひたすらシャッターを押していたので変に思っていた。
チラシを見て、会社概要を探ってみて、そのビジネスモデルに感心した。
この会社、トライアスロンなどのアマチュアスポーツの参加者の写真やダンスの参加者写真、さらには学校のイベントの写真などを取って販売している。スポーツの参加者にとって見れば、自分の姿を見れないから写真とかで見たいと思うし、学校のイベントについては学校関係者の手間を省き、プロのカメラマンを送り込むことで、品質も担保している。
自分も含めてそうだと思うが、アマチュアスポーツに参加している人は、自分大好きな人間が多いと思う。その写真は、本人にしかまったく価値がないと思うが、むしろ本人にとっては多少値が張っても手に入れたいもの。町の写真屋さんとかは衰退しているが、アマチュアスポーツの参加者の写真、というターゲットを絞って事業を展開したところが秀逸。写真をその被写体にとっての意味性にぐっと引き寄せたところに、成功の妙がある。
参入障壁は、プロのカメラマンのシェアソースと各大会へのつながりだが、先行優位性が際立つと考えられる。
しかもこの会社、2002年に設立したベンチャー企業。
こういうシンプルなビジネスって誰でも考え付く可能性があるが、それをさらっとやっているところが立派。
Simple is beauiful!(ホントはSimple じゃなくて、Simplicityだけど)
見習うべきは意味性へのコミット。
身近なところにあるビジネスシーズはあるもんだ。