昨年の8月の事です


診察室に入ると


小柄で色白の凛とした女医先生

わたしの主治医が言いました


「今日はお一人ですか」


一通りの検査が終わって

術式と治療方針の説明の日でした


「はい、一人ですが大丈夫です」

ただならぬ雰囲気です



想定外に骨盤 MRIの 

結果が悪かったのです


子宮が通常の三倍に腫れていました


素人目にみてもはっきりとわかりました  




画像診断では悪制度の高い

子宮癌肉腫が疑われる

リンバにも転移している可能性が高い

骨盤の外に癌が散っている心配もある


追加で急ぎPET検査の必要がある



術前診断は

ステージⅢC3, 子宮癌肉腫の疑い

厳しい診断でした


ペット検査の結果次第では

ステージ4になります



一人で聞いていると

それほどショックでもなくて


まず思ったのは

両親が認知で理解力が低くて良かった

こんな病気が夫や息子夫婦達、孫達

弟夫婦でなくて良かった

自分で良かった

そんな気持ちでした



8月の炎天下を駅まで歩き

駅前の回転寿司に入って

ビールとお寿司をお腹いっぱい

頂きました


「子宮癌肉腫は再発転移しやすく抗癌剤が効き難いです」


分かりやすくハキハキとゆっくりとした声が

胸に突き刺さりました


その夜に夫に伝えると

わたしは疲れてソファーで

眠ってしまいました



寝ていると

「うっ、うっ、うっ」

不思議な声に目が覚めて

見ると

夫が頭を押さえて声を殺して泣いていました



悪いので気がつかないふりを

しょうと思いましたが



大声で

「泣いてるの❔弱っ弱すぎでしょ❗情けない」

「本人が泣いてないのに、イビキかいて寝てるのに、なんで泣いてるの」

って叫んでました


夫は

「泣いてなんてねぇよ、うるせぇな、黙って寝てろよ」


いつもの通り

それが良いのです


仮にステージ4でも

今のわたしは

元気でビールも飲んで

お寿司も沢山食べたし


何も問題ない

思いがけなく強気のわたしでした



追い込まれると結構強い

そんなものです



それがそれが


手術してみると


癌は大きかったけど

ギリギリ骨盤内にとどまってくれていて


リンバにも転移なし

腹水も陰性

癌の種類も

類内膜癌で

ステージ1Bグレード2


追加治療は再発転移防止として

6回


命拾いでした


今は元気に
ウイッグだけど
楽しく生きています


泣いて損したね夫くんえー


 

 愛用中のウイッグです。

デザイン、サイズ、カラーが豊富

メンテナンスもして頂けるので安心です。




おうちのご近所だけで



結構いけたね爆笑