春節快楽!

 

先週は3年生の最後の授業がありました。

いつもはほとんど自分のことを話したりしない

のですが、今回は時間に余裕があったので、

卒業に向けてのメッセージを贈り、

漢詩を一首紹介しました。

 

唐の詩人王維の詩です。

 

送元二使安西

 元二の安西に使ひするを送る

渭城朝雨浥軽塵

 渭城の朝雨軽塵を浥す

客舎青青柳色新

 客舎青青柳新たなり

勧君更尽一杯酒

 君に勧む更に尽くせ一杯の酒

西出陽関無故人

 西のかた陽関を出づれば故人無からん

 

七言絶句

押韻は塵、新、人

 

【現代語訳】 

安西都護府に赴任する友人元二を送る

渭城の町に降る朝の雨が

舞い上がる土埃をしっとりと湿らせている

旅館の前の柳の葉は雨に洗われて

緑鮮やかに見える

さあ、君に勧めよう、もう一杯この酒を

飲み干してくれ

遙か西方の陽関を越えれば

共に酒を酌み交わす友人も

いないであろうから

 

安西都護府とは、唐代、辺境を治めるために

置かれた機関。(現在の新疆トルファン)

 

渭城は、唐の都長安と渭水をはさんだ対岸

にあった。

西域に旅する人を渭城まで見送り、

一夜の宴席を設けて見送る習慣が

あったそうだ。

 

故人とは、友人、旧知の人のこと。

 

高校1年生の教科書によく掲載されてる詩

ですので、ご存じの方も多いかもしれません。

 

3年生もかつて2年前に学びました。

覚えているかどうか??

 

卒業してそれぞれ新しい世界に飛び立って行く

彼らは、また新しい友人に出会うことになる

でしょうけれど、この学校からの旅立ちと

いうことでこの詩を選びました。

 

日本語による訓読と

中国語による朗読もサービス!

 

ああ、恥ずかしかった照れ

 

中国語朗読は、かつて新任の頃に

チャレンジしたことはありましたが、

「何言ってるの?」という表情に出会うと

気後れし、それ以来封印していました。

中国語レッスンの時とは違う意味で

緊張しました!

 

私の勇気は伝わったでしょうか?