グループリーグ最注目の試合アメリカーフランス戦はまさかの展開で4-2でアメリカが勝利した。
ある意味奇妙な試合でわからないことがたくさんある。
1.フランスの戦略
フランスは開始早々攻め込んで点を奪ってしまうことであったのは間違いない。
フランスで気をつけなければいけないのはやはり左サイド、Theneyが左サイドからもって入って、12分にミドルシュートで先制。このシュートはDFの前から放たれて、Soloが取れないほどの強烈さだった。
この1発でアメリカは守勢にまわり、ラインを下げてしまった。
そこでフランスの攻撃にさらされて。ボックス近くに侵入されて、DFが孤立してしまい、Delieが14分に2点目。
日本として対戦するなら、前半は、中盤での守備に全力をつくすべきである。バイタルエリアにフランスが侵入すると、技術がありすぎる。親善試合は中盤を支配されたのが失点につながった。まず中盤でのせめぎあいに負けないことであろう。
2.フランスの戦略とアメリカの攻撃
フランスは2点で十分だったのだろう。ラインを下げて守りに入った。フランスの守備を脅かすチームはこれまで現れなかった。事実セオリー的に言えばその通りだったのだろう。しかしアメリカのフィジカルはそれを凌駕していた。
19分、CKからWambachがヘッドでゴール
これでアメリカは息を吹き返してしまった。対策があったのかどうかわからないが、Wambachが初戦で絶好調だったのは確かだろう。
さらにアメリカが攻めかかるが、そんなに効果的な攻撃をしたことでもない。しかし33分にモーガンが、後ろからのロングボールがヘッドで両者届かなかった裏にまわって、ワンタッチで横にボレーでゴール同点
このシュートはWPSのときに、モーガンがやったことがあるシュートだが、まさかここで出るとは思わなかった。調子に乗せたアメリカほど危険なものはない。
3.フランスの後半とアメリカの攻撃
フランスは後半最初からNecibを下げてLeSommerを入れた。
この意図がよくわからない。
フランスの攻撃はすべてNecibを経由してくる。普通Le Sommerをワントップにして、Delie、Tomisの両サイドの攻撃となる。
Necibなしのダイレクトサッカーで、アメリカに勝つ気があったとは思えない。
ラインを下げっぱなしでカウンター狙いのフランスに、アメリカは調子を出して遠慮なく攻め込み、56分Lloidがミドルでゴールで逆転
ここで勝負は決まってしまった。
最後は66分、サイドからRapinoeのクロスに、Moganがこの日2点目のゴールでトドメをさした。
アメリカのSudhage監督は「フランスやスウェーデン相手にはロングボールを使う」と言ったとおりの展開になった。
フランスのBini監督は「日本戦との比較はできない」と言っただけである。
フランスは今回金メダルにはこだわっていない。その点ではアメリカにここで敗れてもいいというのだろうか。
しかし全くアメリカの猛パワーにはどうしたらいいのか、頭が痛い
エンディングは『London Olympic URBAN RAP : POWER OF THE WORD 』