EQの五つの領域 | 立命館大学ビジネススクール教授 高橋慶治のブログ

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立命館大学ビジネススクール教授、合同会社人間開発研究所代表社員、元臨床心理士、元JOC強化スタッフ(メンタルトレーニング、コーチング)の高橋慶治が、マインドフルネス、メンタルタフネス、ストレスマネジメント、コミュニケーション&人間関係など色々書いています。

前回のブログで、ビジネスでの成功にはIQだけでなくEQが大切だと書きました。

 

今回はそのEQの内容について説明します。

 

イエール大学の心理学教授ピーター・サロべイはハーバード大学の心理学者ハワード・ガードナーが提唱した人EQを五つの領域に分類して説明している。

 

それは、ダニエル・ゴールドマンの「EQ こころの知能指数」によると

 

1.自己認識 (self-awareness)

自分自身の情動を自己認識することで、自分の中にある感情を常に把握できる能力は自分自身を見つめ理解するうえで必要である。自分が何をどう感じているのか把握できなければ感情に流されてしまう。自分自身の気持ちがよく分かっている人は、迷わずに生きられる。何をするにしても、自分の本当の気持ちに自信が持てるからである。

 

2.自己制御 (Self-regulation)

感情を適切な状態に制御しておく能力で、情動の自己認識の上に成り立っている。感情をうまく制御できない人は、いつも不快な気分とたたかわなければいけない。一方、感情をうまく制御できる人は、逆境や混乱から早く立ち直ることができる。

 

3.モチベーション (Motivation)

自分を動機づけることは、目標に向って自分の気持ちを奮い立たせ、何かを取得したり達成したりするうえで不可欠なものである。後退や挫折があっても最後は上手くいだろうという強い期待を維持できる能力。

 

4.共感性 (Empathy)

他人の感情を認識し、情動の自己認識の上に成り立ち根本的な人間関係処理能力である。共感能力にすぐれている人は他人の欲求を表す社会的信号を敏感に受け取ることができる。

 

5.社会的スキル(Social skill)

人間関係をうまく処理し、他人の感情をうまく受け止める技術である。この能力は人気やリーダーシップや調和の取れた人間関係を支える基礎となる。この能力に優れている人は、他人との協調性が必要な仕事をなんでもうまくこなす。

 

の五つの領域です。

 

私の「マインドフルネス」の授業は、週一回3時間の授業が8回で、この3年間にEQの心理検査「EQS」を1回目と8回目の授業で実施しその変化を観察している。

 

 

まだ全てのデータを分析してはいないが、個人差はあるものの、良い方向への変化が観察できそうだ。