googl社がマインドフルネスに取り組んでいる理由 | 立命館大学ビジネススクール教授 高橋慶治のブログ

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立命館大学ビジネススクール教授、合同会社人間開発研究所代表社員、元臨床心理士、元JOC強化スタッフ(メンタルトレーニング、コーチング)の高橋慶治が、マインドフルネス、メンタルタフネス、ストレスマネジメント、コミュニケーション&人間関係など色々書いています。

google社にマインドフルネスを広めた立役者は、チャデイー・メン・タン( chade-meng tan)というエンジニアでした。

 

 

彼はgoogleにおいて「陽気な善人」という独自の肩書をもち、初期のエンジニア(社員番号107番)として成功後、マインドフルネスをベースにEQ(情動的知能)を高める研修プログラム、Search Inside Yourself (SIY)を開発し、それがgoogle社内で人気となったといいます。

 

しかし、それ以前に、ジョン・カバット・ジンのマインドフルネスストレス低減法(Mindfulness-based stress reduction:MBSR)が研修プログラムとして実施されたのですが、ストレスという表現や方向性がgoogle社員には関心を持たれなかったそうです。(googleの社員は優秀なハイパフォーマーなのでストレスはあって当たり前、俺たちはタフだ!的な理由らしい)

 

そこでチャデイー・メン・タンは、コンセプトを変え、リーダーに必要なEQ(情動的知能)を高めるマインドフルネスをベースに研修プログラムを開発したといいます。

 

googl社では、皆が高い目標を掲げて仕事をしているので、日々困難なことばかりです。そのため、マインドフルネスによる認知能力向上の効果、そしておおぴらに公言しなくともストレス低減の効果に関心を寄せていたといいます。

 

マインドフルネスは、個人と企業の両者にメリットがあります。

 

個人のメリットは自己認識力と自己制御力の向上で、仕事に必要な「意思」と「自分に思いやりをもつこと」の整合性をとるために不可欠であり、自己認識力と自己制御力のある者は、そうでな者より、仲間のとの一体感を持ち、調和の中で働くことができるからです。

 

チャデイー・メン・タンは、2015年にgoogleを退社してSIYIを創設、SIYの普及に努めている。熱心な瞑想者として世界の平和、自由、啓発、そして幸福に寄与したいと邁進し、ノーベル平和賞に7度ノミネートされたOne billion Acts of peaceの共同議長も務めています。