エニアグラム性格学~タイプ8 | 立命館大学ビジネススクール教授 高橋慶治のブログ

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立命館大学ビジネススクール教授、合同会社人間開発研究所代表社員、元臨床心理士、元JOC強化スタッフ(メンタルトレーニング、コーチング)の高橋慶治が、マインドフルネス、メンタルタフネス、ストレスマネジメント、コミュニケーション&人間関係など色々書いています。

タイプ8の解説です。


タイプ8以外の性格タイプの人の多くは、タイプ8が身近にいると、その存在感や威圧感、色々な意味での強い印象を持っているようです。

いわゆる「強い性格」といったニュアンスかも知れません。

タイプ9の私からすると、直截的な物言いをする、少々近寄りがたい、または少し心配してしまうタイプといった印象です。

タイプ8はスタンフォードのニックネームは、Controllerで、日本語では統率者と表現しています。他の英語のテキストでは、BossやFighterなどというニックネームもありました。


<ありがちな特徴>
・どこにいても主導権をとりたがる。
・誰にたいしても直裁的に物を言い、上司でも堂々と反論する。
・ケンカを恐れず、敵をつくっても一向に気にしない。
・周囲から恐れられ、うっかり注意すると逆に怒られそうな気がする。
・酒に強く、徹夜も平気で、体力に自信をもっている。
・竹を割ったようにさっぱりしたところがある。
・信頼関係があると、どこまでも力になってくれる。
・自分の弱みを他人に見せない。
・社内で権力をもっている人に近づこうとする。
・仕事を任せると、エネルギッシュにこなす。


タイプ8の大切なものは「自分の正義・信念・原理原則を貫くこと、それらを貫くために行動すること、闘う事」です

タイプ8は己が強くあって、状況や境遇に打ち勝つことを必要とします。したがって、タイプ8が8らしくあるには、打ち勝つべき敵や乗り越えるべき困難が必要だったりします。

健全なタイプ8は、力強く、反骨心があり主義に献身的です。自分の信じる主義には身を捧げ全力で闘います。

不健全なタイプ8は、破壊的になり、または尊大で「オレ様」になったりします。
そして過度に攻撃的になり「やられたら、やり返す」から、さらに「やられる前に先制攻撃」を行なうよになることも。

<タイプ8の動機と恐れとは>
動機は「自分の正義を貫きたい」「力を感じたい」。であり、恐れは「弱さ」「屈服」

自己を主張し、自信に満ち、決断力があり、パワーがあります。ガッツの人、なせばなるという姿勢と内的活力が感じられます。

自分が強いことに誇りを感じ、「人生は正義のための闘い」と考えたりもします。ただしそれはあくまでも自分にとっての正義ですが。

闘うことでより力がわくタイプです。リーダー型ですが、スマートなイメージを大事にするタイプ3に比べると、エネルギッシュで泥臭さがあり、人に頼らず、思ったことをどんどん進めていきます。

頼ってくる人は面倒を見てやろうとしますが、対立する人はとことん排除しようとします。

親分肌で、簡潔、明快、率直な人。タイプ8の強さは、自分の弱さを認めたくないため、周囲を支配することで、自分が他人から支配されることを防いでいるのです。

タイプ8の問題は
・攻撃的、威圧的態度がメンバーを恐れさせ、傷つけ、敵意と抵抗を起こす。
・他人のミスや短所を許容できず、また優柔不断さに我慢できず、怒りをあらわし、冷酷になる。
・個人的な問題や部下の感情に鈍感なところがある。

課題は、
・他の人と近い距離を保つ。行動に移す前に待つことを覚える。人の話に耳を傾けること。
・他の人の行動に、同じく正当性を認める。他の見方にも整合性があることも理解する。
・正義、原則、支配という観念にとらわれていると、まわりの人を敵か味方か、という捉えかたしか できなくなってしまうことに気づくこと。
・「歩みより」は「負け」を意味するものではないことを理解する。
です。

 

■統合の方向——成熟するために、学ぶと良い方向

タイプ8はタイプ2から学ぶ

‐他者への思いやり、気遣いをしてみる。自分の行動が他者にどう影響するかを考え、配慮する。