高速ペースでぶっちぎって走りきってしまうか、後半の大失速を招くか、いずれかに一つだと思っていました。
つまり、どう考えても、彼女のことだから、前半を集団の中で自重して、後半勝負という展開はないだろうと。
残念ながら、悪いほうの予想が当たってしまいました。
彼女のようなスピードランナーでも、終盤あんな姿になるのだから、やはりフルって難しいと、改めて思います。
以前、Qちゃん、そして渋井選手も落ちてしまった穴に、福士選手もはまってしまったのだから。
福士選手の場合、フルのための練習期間は1ヶ月しかなく、練習で走った長い距離も30キロ走1回ということですから、やはり走りこみ不足なんでしょうね。
どんな能力のある人でも、走り込みが不足していれば、後半の落ち込みは避けられないということがわかりました。
30~35キロの壁といいますが、ハーフとフルはまったく別の種目なんだということを認識させられます。
それにしても、福士選手のあのような形のゴールは、賛否いろいろな意見がありそうですね。
福士選手のこれからを考えたら、横にいた監督は彼女にレースをやめさせるべきだったという意見もあると思います。
後から冷静に考えれば、そうすべきだったと私も思います。
個人的な心情としては、あのような形にせよ、走りきってゴールしたことが彼女の今後にプラスになると信じたいですが。
彼女がまたフルを走るにしても、今回限りにするにしても、このゴールは区切りを付ける意味があるのだろうと思いました。
私としては、見ているのが辛くて、涙が出そうでしたが、あの日本一のスピードランナーが、あそこまでぼろぼろになりながら最後までゴールを目指すのを見て、彼女を改めて好きになりました。
彼女には、今回のこのゴールを次のフル挑戦へのスタートにしてほしいと思っていますが、とりあえず、北京には気持ちを切りかえて、トラック種目で行くことを狙ってもらいたいです。
心配なのは、怪我や不調などの後遺症が残っていないかどうかです。