中学受験を取り巻く今の状況をリアルに描いていることで、今話題の漫画、二月の勝者をスマホの無料アプリでダウンロードして読んでいます。今回読んだのは、第5巻です。
季節は夏真っ盛り。中学受験の山場ともいえる、夏休み期間と塾の夏期講習。第5巻のメインは舞台である中学受験専門塾、桜花ゼミナールの夏合宿です。
多くの大手中学受験塾が存在しますが、夏の合宿は殆どの塾が実施しています。参加者もとても多いです。まとまった勉強時間を取れる最後のチャンスですから貴重ですよね。
偏差値も性格もバラバラな生徒たちが登場します。その生徒たちが夏合宿に参加する様子が描かれるのですが、、今回、印象的なのは天才たちの登場です。
スポーツや音楽、芸術の世界と同じように、中学受験にも天才、もしくは天才タイプの生徒が一定数、どの学年にもいます。
二月の勝者の第5巻で登場する天才は二人。
天真爛漫で、算数がパズル解いてるみたいで楽しいと言い、理科社会もお気楽に暗記できる女の子、ジュリ。
志望校はJGこと女子学院。女子御三家中学の一つです。努力を努力とも思っていないタイプの女の子として描かれています。
もう一人は、桜花ゼミナール全校の中での不動のトップ、織田未来くん。夜の9時半には寝る、全然やる気は感じられないのに、いざ問題を解くと圧倒的に速く正確にこなしてしまう、、。
理論的には分析不可能なレベルで勉強ができる中学受験生というのは、どの時代にも、どの学年にでも一人はいるものですよね。そういった典型的な謎に包まれた才能の塊のような人物として描かれています。
ジュリと同じ女子学院を目指す、登場人物まるみちゃん。本気で努力をし始めた凡人タイプの女の子。そんなまるみちゃんは、算数を楽しいゲームみたいだと言い切るジュリを前にして、茫然自失。。
織田未来くんをライバル視する、吉祥寺校トップの島津くんは計算勝負のトーナメントで完敗。メラメラと対抗心を燃やす。
多くの天才ではない凡人が中学受験に取り組むわけですが、そんな凡人の必死の努力を一笑に伏してしまう、天才の圧倒的な才能。それが描かれているように自分には感じました。
最近のマンガやアニメ、ドラマや映画なんかも、こういう天才がもてはやされていますよね。
僕が毎週、週刊少年ジャンプを発売日に買い、ドラゴンボールの最新話を一番に読んでいた頃は、何の才能もない主人公は努力に努力を重ね、天才をも凌駕してしまう、、というストーリーが定番でした。
才能より努力を賛美する傾向があった気がします。今の時代はそんな努力よりも最初から圧倒的な才能をもったヒーロー、ヒロインがその才能を武器に活躍する、、みたいなのが人気ですよね。
例えばワンパンマンとか。一人で鍛えまくったら圧倒的に強くなった主人公。凡人じゃないですよね。
個人的にはまるみちゃんに頑張ってもらいたいです。ジュリみたいな器用なタイプじゃなくても、努力で難関校に合格できるんだいうところを見せてくれ!!という気多くの持ちになります。
ただこの二月の勝者は、そういった少年漫画の典型的な展開は期待できないんですよね。。あくまでも現実的に、今の中学受験の世界を描き切る、そんな漫画ですからね。。
天才はやっぱり天才でしたー。そのまま見事に合格!凡人にはやっぱり最難関中学合格は無理でしたー、残念。と身も蓋もない展開になることもあり得るから怖い。。確かにそのほうがリアルではありますが、、。
それからちょっとした伏線が張られ始めているのも注目ですね。ジャイアントキリングが3人いる、と主人公の黒木が言います。
ジャイアントキリングとは、大方の予想に反して勝利をもぎ取る存在のことを指します。いわゆる大番狂わせです。二月の勝者でいうと、中学受験で、まさかの合格を勝ち取る、大逆転タイプの生徒を指します。
これまでのストーリーの中にヒントは隠されているらしのですが、僕にはさっぱり分かりません(汗)。誰がジャイアントキリング候補なのか?そのあたりも考察しつつ、第6巻の発売日を待つことにします。
二月の勝者が全巻読めます♪
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