Al Frescoな人:Chad Carns, Friday Night In!
こんにちは、平野佳です
Alfresco、またはAl Frescoという言葉をお聞きになったことがありますか?
Al fresco: 新鮮な空気の中で アウトドアで
Alfrescoな場所、もの、心のAlfrescoを求めて旅をします.
Friday Night In!
昨日ご紹介したThe Gourmet Bachelor ことChad Carnsは、金曜の夜Friday Night In!と称して、友人を招いたディナーの楽しいひと時を過ごしています。もとは、当時ガールフレンドであった妻のTracyの為に手料理でもてなしていた金曜の夜が始まりです。今は彼のクッキングブックThe Gourmet Bachelorにあるレシピを作って見せてくれます。
これ、何だと思います?南アフリカ産のPepedewというペッパーの一種で、甘酸っぱくちょっとピリッとくる、ちょっとくせになりそうな味わいです。
チーズは3種、La Turという、牛、羊、ヤギのミックス、トリュフ入りPeccorinoは羊、そしてちょっと熟成したAmerican Cheder という組み合わせで、クリーミー、ソフト、ハードと揃っていました。ヤギは苦手なのですが、トリュフ入りペコリーノはくせもなく、なかなかいけましたね。
さて、Chadのパフォーマンスの始まり。まずは一品目、ドライデーツ(なつめ)の中にアーモンドを入れ、セラノハムで巻いて表面をカリっと焼きます。
おいしそうではないですか!いや、おいしかったんですよ。しかも簡単。実はこれによく似た料理を知っています。Davil on horse backといって、コロニアルな時代のアメリカ料理を出す店で食しました。プルーンの中にゴートチーズを入れ、ベーコンで巻いて焼くものです。でもChadのほうが洗練された味でした。ワインはフランスBeaune 1995年もの。ヴィンテージだそうです。
さてメインコース。ポテトとチョリソーの炒めたものの上に、表面こんがり中はジューシーな貝柱が乗っかります。しかしこの人はプレゼンテーションがうまい。さすが広告デザインの人だな。あ、彼はグラフィックデザイン会社を持っているのです。
ほっほっほ、ほくほく貝柱。 ワインは赤です、Perlat Unió 2005、スペイン。チョリソーが入っているからね。もしシェフになるなら、このメニューは入れる、と言っています。
最後はTio Sotoのクリームシェリーがデザートでした。大人の締めくくりかな。本日のワインはこちら。
Chadの笑顔。この人本当にすぐカメラ用のパフォーマンスになります。でも人を楽しませるかわいさがあります。アメリカで(だけではないけれど)売り出すということは、こうでないとね。いかにアピールできるか。人当たり良く、押しはきっちり、それがNYで求められるスキル。
日本人から見ると、あ、そんなに荒く刻んでいいの?とかあったとしてもだ、そんなことはたいして重要ではなーい、という気がしました、まったく。何よりおいしかったし。
キッチンで人をもてなすというスタイルは、なかなか日本人には気がひけますでしょう?なんだか懐の中をのぞかれているような気分になります。あれ、こんな洗剤使ってんのか、とか、冷蔵庫の中汚いなあ、とか、気が気ではない。ところがアメリカのアパートメントの多くは、ドアを開けたら即キッチンなんて多いのです。キッチンは社交の場なんですねえ、ほんとに。
Friday Night In! はシンプルなレシピとカジュアルながらきっちりと選ばれたワインで気持ちの良い夜が更けて行きました。こういうおもてなし、お勧めです。なにしろ人を呼ぶ時、張り切りすぎないことでしょう。
そこがAl Fresco!
Kei Hirano