ブログネタ:あなたの好きなバラードは? 参加中本文はここから
近頃、オペラばかり聴いていたが、ビートルズを聴きたくなり、「ティル・ゼーワズユー」から、順に聴いた。今は、例えばこの曲の別テイク(アンソロジー)、そして,BBCでの録音(ライブアットザBBC)が聴ける。当初はミートザビートルズのアルバムに入っていたか?日本とイギリスがモノラルで発売。アメリカキャピトル盤がステレオでのリリースだった。曲目構成も違っていたと思う。そのあと、アルバム「アハードデイズ・ナイト」全曲をきく。ジャケットデザインも当時は日本とアメリカで違っていた。日本の真っ白い背景にスタジオ内で四人が歌う(アンド・アイラブハーか)デザインが好きだった(オデオン盤)。アメリカキャピトル盤は顔アップのフィルムコラージュだった。
この中で映画にはでてこなかったB面が全部好きだ。「When I get home」。「I'll be back」。 「アハードデイズ・ナイト」の別テイクをきくと、練習段階と最終テイクが全然違う。別テイクはまるで素人のデモテープだ。曲を推敲していたのだ。別テイクを聴いて思うのは、プロデューサーの役割だ。才能はあるが、荒削りだった初期の4人。無駄な音を省き、必要な箇所をもり立てる。テンポを定める。プラスの彩りを施す(マーティン自ら弾いた「アハードデイズ・ナイト」の間奏)等、曲を洗練し、完成へ昇華させる役割だ。ジョージ・マーティンがそばにいてよかったと思う。当時リバプールサウンドと称していろいろなロックンロールバンドがいたが決定的な差がここにあった。4人の才能を統合し20世紀のミュージカルアフェアに高めたのだった。
そして、「Sgt.Pepper's」。出のオープニングと、'Fixing A Hole'。その後、'Nowhere Man'の聴き比べ。アルバム「ラバーソウル」と映画サウンドトラック「イェローサブマリン」からだ。アニメ映画のため、マスターテープからビートルズ自身が編集し直したのだ。主に楽器間のバランスとパンポッドだ。ビートルズの歴史はオーディオの進化と重なる。アナログからデジタルに大きく変わり、電子楽器の登場した時代だった。右にヴォーカルを集め、左トラックに楽器群の配置だったラバーソウル盤を、メロディラインの二重録音(ジョン)をまず左右に分け、コーラスラインも左右に、インストルメントを中央に配置し直した。特にドラムスとベースが中央に集まったことで、音のバランスは格段によくなった。
話題になった「Let it be」 の、Naked盤も面白い。これはポールが中心になって編集し直し、オーケストラやコーラス部分をカットし、各トラックを出来るだけ、加工しないようにしたものだが、それ以外に、再度ギターを含め各楽器のバランスを再調整している。フィル・スペクターサウンドを排除したのだった。イングランド風にどんよりとまとまったようだ。ポールがソロをとる「Let it be」、「Long and winding road」はよく知られるが、それ以外の曲(たとえば、Get back)も微妙にリメイクされていた。音がすっきりしている。楽器間のバランスを取り直し、ボーカル中心の曲作りに直していたのだ。わざわざ再発売する価値はあったのだ。
一度の演奏でも、編集によって、微妙な音楽の違いになる。クラシック畑でも、このような編集を行っているのだ。とくにカラヤンや、バーンスタインはやっていたようだ。音の仕上げとして、楽曲の商品化にミキシング技術はとても重要に思う。そのようなことを思い出しながら、久しぶりのビートルズの楽曲を楽しんだ。いまだに若さがあふれ、あの時代のエネルギーを感じるのだ。