今月から、恵苑書院3教室で幼稚園生から小3の8人の生徒が、毛筆のお稽古を始めます。

先日の神倉教室に続いて、今日は佐野蜂伏教室の小2の生徒3人がスタートしました。みんなすごく楽しみにしていてくれたのですが、コロナの影響で中々始められず、本当にお待ちどうさまでしたニコニコ

まず道具の名前を覚えて、次に筆の持ち方や墨の含ませ方、筆先の揃え方などを習っていよいよ基本の「一」を書きます。「さあ、元気よく書きましょうびっくりマーク」という私の掛け声でみんなスタートしました。小さな手が無心に書く初めての墨の書、なんて素直で子供らしい線なのだろうラブラブと心が暖かくなりました。

 

筆で文字を書くということは、筆を紙に押しつけたり吊り上げたり回したり…とその技法が多様であるゆえに書く人の個性が表れやすく、特に線質については、同じ筆や墨を使っても書く人によって皆異なります。パソコンのキーボードを打つと皆同じ文字が表記されるのに対して、手書き文字はそれとは逆で「それぞれみんな違う」アナログ的な個の世界そのものなのです。

 

当書院では、入門時はご挨拶や姿勢などの簡単な礼儀作法を覚えながら、まず硬筆のお稽古をします。鉛筆の筆圧が強くなり文字の形も美しくなってきた時期~入門して約1年を目安に毛筆のお稽古を始めます。

書道のお稽古というと、先生のお手本そっくりに書けるようになることが目標と捉えられがちですが、私は決してそれだけではないと思っています。確かに学生の書道のお稽古は、先生に言われた通りに筆の運び方や文字の形のとり方等を学ぶことから始まります。もちろんこれらの基礎はこれからたくさんの文字を書いていく上で大変重要なことなのですが、生徒が成長し筆や墨に親しめるようになった時、各人の「書」の中にそれぞれの個性を見出し、それを発展させることが私=指導者としての最も大切な役目ではないかと考えています。

「自分の手から紡ぎだす文字の線は自分独自のもので、それは脳と手を鍛錬して磨き上げたかけがえのない宝物ですキラキラ

 

今回毛筆を始めるビギナーたちにも「書道を通じて自分だけの素敵な世界を作ってね❢」と心からエールを送ります。

 

今月、書道教室の玄関には、子供の頃の師匠の奥様が古布で作って下さった『手作りの鯉』を飾っています。

師匠ご夫妻は、お二人とも90歳を超えていますが、書道の先生と古布作家~まだまだお元気で現役です。いつも「新しい作品のことを考えるとワクワクしてくるラブラブ」と言っておられます。ホントすごいですね~!

お二人を見ていると、生涯現役って素晴らしいなキラキラと心から思います。

 

4月は、コロナ対策のためオンラインでのお稽古が多かったのですが、今月からは教室でのお稽古を再開することが出来ました。子供たちはやっぱり家でオンラインでのお稽古よりみんなと一緒がいいようです。楽しそうニコニコニヤリウインク

 

コロナ禍で色々と不自由なことも多い今日この頃ですが、日々を楽しめるかどうかは自分次第、同じ事がらでも、ものの見方の角度を少し明るい方へと変えると全く違う世界が見えてくると思います。

私も師匠ご夫妻を見習ってワクワクラブラブ『日々是好日』の毎日を重ねていきたいと思います。

 

 

『温故創新~故きを温ねて新しきを創る』 この作品は昨年の新宮市展に出品したもので、この言葉は恵苑書院の理念です。

 

書道の勉強は、まず中国や日本に残された能書(優れた書)=古典から様々な技法や精神性を学ぶことから始まります。どの様な文化であれ、長い歴史の中で守り伝承されてきたものにはそれだけの価値がある(良いものしか残らない)というという観念から、私達は古典の勉強を最も重要と考えます。また作品の創作は作品を通じて自己を表現することですが、その根底には創作者が学んだ古き良きものの基礎が必然で、それがあって初めて多様で自由な表現が可能になるのだということを、私は強く信じています。

 

温故知新という四字熟語は皆様ご周知だと存じますが、「新しきを知るだけでなく、創らなくてはいけない!」これは、故桑田三舟先生(元笹波会会長)のお言葉で、私の心に深く刻まれています。

メール等通信機器の発展により手書き文字の必要性が希薄になりがちな昨今ですが、そんな時代だからこそ改めて「書」の魅力をあらゆる方面から見つめ直し「新しきを創って発信する」、当書院はそんな書院でありたいと思っております。