【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 6月19日 「あたりまえ経営のきょうか書<戦略思考編> 5-10 経営理念の構築・再構築の前に 

 

 平素は、私どものブログをご愛読くださりありがとうございます。

 この度、下記のように新カテゴリー「【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記」を連載しています。

 日記ですので、原則的には毎日更新、毎日複数本発信すべきなのでしょうが、表題のように「老いぼれ」ですので、気が向いたときに書くことをご容赦ください。

 紀貫之の『土佐日記』の冒頭を模して、「をとこもすなる日記といふものを をきなもしてみんとてするなり」と、日々、日暮パソコンにむかひて、つれづれにおもふところを記るさん。

【 注 】

 日記の発信は、1日遅れ、すなわち内容は前日のことです。

■【小説風 傘寿の日記】

 私自身の前日の出来事を小説日記風に記述しています。

6月19日(水)

 週末頃から、関東地方も梅雨入りしそうな報道となってきました。

 一方で、それまでは暑い日が予報されています。

 近年は、男性ものの日傘が人気だそうです。

 「日傘を差す」と「さす」というのは「差」という漢字を使うことを改めて認識しました。

 陽の方向に突き出すので「差す」という漢字が当てられるのでしょうか。

 コンサルタントを目指す人達の集まりがあり、【あたりまえ経営のすすめ】について、お話をする機会を得ることができました。

 下記のようなテーマでお話しました。

 

■第5部 【あたりまえ経営のすすめ 戦略思考編】 戦略思考で経営者・管理職のレベルアップを図る

 企業経営では、日常業務におけます事項から、経営戦略など、企業の根幹になるようなじこうまで、いろいろなレベルや内容の意思決定をしなければなりません。
 高度な戦略的な意思決定を行うには、戦略思考ができませんと、誤った方向に企業が走り出しかねません。
 一方で、戦略思考というのは、容易には身に付けることは困難です。この課題に取り組んで行きましょう。

5-2 経営理念とは何かを考える
 企業が、安定的に成長して行くためには、企業としての基礎がはっきりしていなければなりません。
 企業が目指すべき方向にそった「経営地図」が不可欠です。それが戦略であったり、経営計画であったりします。
 では、その戦略や経営計画は、どの様に構築すべきなのでしょうか。また、構築した戦略や経営計画が、それでよいのか確認する方法はあるのでしょうか。
 このような、企業の意思決定をするときの原点であり、「ものさし」であるのが「経営理念」です。

【あたりまえ経営のすすめ 戦略思考編】 5-10 経営理念の構築・再構築の前に

 既述の通り、残念ながら、経営理念が絵に描いた餅になってしまっている企業が多いのが現状です。
 雑誌「プレジデント」に経営理念が取り上げられたことがあります。
 ここでは、経営理念の浸透度を、社員のどの階層まで浸透しているかにより、業績に違いがあるかどうかが検証されています。

 図の帯グラフは、上段が業績不良企業で、下段が好調企業の集約です。
 グラフでは、黒の部分が中央にあり、比率も大きいので目立ちます。黒の部分の右端が右に寄るほど、トップから正社員まで、経営理念が浸透していることを示します。
 これを見ますと、好調企業では、約72%の企業が正社員まで経営理念が浸透していることがわかります。それに対して業績不良企業では、66%までの徹底率に留まっています。
 このことから、経営理念が徹底している企業の方が、業績が好調であることがわかります。
 はやり、経営理念の徹底によるメリットは、この様な調査でもわかります。

 実際に、経営理念の構築・再構築の作業を始める前に、業績の良い企業に共通する最も特徴的な事項は何かという視点で見てみましょう。
 好業績の企業では、経営方針や行動指針などが、共通目標として明確になっています。
 好業績を得るためには、また、それを持続させるためには、自社の立ち位置と社会との関係が、経営目的に合致していることが必要です。
 自社の経営目的、存在意義は何か、それに対して、経営者自身が、どの様に企業経営を進めるかが経営理念に明示されていなければなりません。
 その一環として、社会貢献が含まれていることが多いです。社会に対して自社は何をする会社なのか、しかも社会貢献に積極的に取り組むという経営姿勢が明確です。
 社員や企業関係者の満足度を高め、その結果、市場ニーズに即した商品・サービスの提供を通して、社会貢献につながり、人間としての幸福度高揚を実現しようという経営姿勢が好業績企業の多くに見られます。しかも全社員に、それが共通認識されているのです。
 社会貢献の一環として、自然環境重視の姿勢が含まれています。それが企業イメージの好感度に繋がるのです。
 それらが高邁であることが、社員のモチベーションを高め、一人一人が向上心を持って、企業体質強化の努力をしている姿勢が、好業績企業に見えます。
 何を目指す企業なのか、経営の目的やその方法を共通目標として、共通認識させる源泉が、経営理念に唄われることが多いのです。

 バブルがはじけ、リーマンショックを経験し、その過程で、日本を代表するような企業が海外企業の傘下に入るなど、日本型経営の見直しがさらに求められる時代になりました。ところが、それらの企業は、海外の経営法で、たちまち経営が改善する様を見せつけられました。
 では、勤勉で有能だと言われる日本人の企業が、なぜ、グローバル経済のもとで、元気がなくなってしまったのでしょうか。
 その理由の一つが、稟議制度などにみられます、旧態依然とした意思決定の仕組みにあると考えます。迅速な意思決定が求められるグローバル経済環境では、日本企業の意思決定の方法が足をひっぱってしまっているのです。
 意思決定の方法がフレキシブルな対応の足かせになっているのです。
 本来不変であるべき経営理念が陳腐化してしまったり、経営理念そちらものものが形骸化してしまったりしていて、グローバル経済環境に対応できなくなっている企業も少なくありません。
 念のため、自社の経営理念を見直してみてはどうでしょうか。大半の企業が、経営理念を変更する必要がないかもしれません。しかし、その本質を重考(繰り返し深く思考する)してみるのです。
 その際、「ゴーイングコンサーン」という企業の永続性と、「創造と革新」という企業のあり方については、必ず重考してみましょう。

 原点に戻り、基本的な考えを重考することの重要性を再認識することが、ゴーイングコンサーンに繋がるのです。

 改めて、経営理念の浸透度と業績との関連をみてみましょう。
 上段の業績不良企業に比べ、下段の好業績企業は、全社員への浸透度が高く、また、上段の業績不良企業では、18%もの企業に経営理念が存在しないことがわかります。
 経営理念と有無だけではなく、以下に社員に浸透しているのか、浸透の質の高さも必要であることが推察できます。


■【今日は何の日】

  当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。
  この欄には、発信日の【今日は何の日】などをご紹介します。
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  ■【今日は何の日】 6月20日 ■ ペパーミントの日 ■ 竹伐り会式  一年365日、毎日が何かの日

■【経営コンサルタントの独り言】

 その日の出来事や自分がしたことをもとに、随筆風に記述してゆきます。経営コンサルティング経験からの見解は、上から目線的に見えるかも知れませんが、反面教師として読んでくださると幸いです。

■ 路線バスで乗車拒否? 619
 【カシャリ!ひとり旅】で地方に行くことが多々あります。その時に困ることの一つが、路線バスで現金または地方バス会社のカードしか使えないことです。地方でバスに乗る予定がある場合には、事前に100円硬貨と千円札を余分に持って出かけるようにしています。現金での支払いは結構面倒ですね。
 道路運送法では、「やむを得ない事情がある場合以外は乗車拒否をしてはならない」と定めています。万一、万札しか持っていない場合には乗車拒否にあうのでしょうか?<笑い>
 ところが、2024年7月から首都圏などでは、「完全キャッシュレスバス」が解禁され、現金ではバスに乗車できなくなる可能性が出てきます。高齢者ほどバスなど公共機関の移動が必要です。高齢者はICカードを利用していなくて現金主義の人がいらっしゃいます。バスを必要とする人が、バスに乗れないのでは本末転倒です。
 一方、バスの運転手さんの立場に立ちますと、現金管理の手間が省け、業務負担の軽減をはかることに繋がります。それにより運転手不足解消に近づければよいですね。
 あちらを立てるとこちらが立たず・・・
 漱石ではないですが、「とかくこの世は住みにくい」ですか。

 私は、かねてより「バスは無料」にして、自家用車を制限するということを主張しています。無料でなくても、東京都のシルバーパスのように、安価なカードを発行して、低料金で利用できるようにしてはどうでしょうか。

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