【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 12月18日 25 説得の質を高めて納得に導く B101

 

 平素は、私どものブログをご愛読くださりありがとうございます。

 この度、下記のように新カテゴリー「【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記」を連載しています。

 日記ですので、原則的には毎日更新、毎日複数本発信すべきなのでしょうが、表題のように「老いぼれ」ですので、気が向いたときに書くことをご容赦ください。

 紀貫之の『土佐日記』の冒頭を模して、「をとこもすなる日記といふものを をきなもしてみんとてするなり」と、日々、日暮パソコンにむかひて、つれづれにおもふところを記るさん。

【 注 】

 日記の発信は、1日遅れ、すなわち内容は前日のことです。

■【小説風 傘寿の日記】

 私自身の前日の出来事を小説日記風に記述しています。

 

 

 竹根に経営を委ねた自社のクライアントの社長の友人が経営する企業で、社員に講話をお願いしたいと言われていました。

 これまでも、このようなことは何度も行ってきているので、出かけてゆきました。

 皆さんが、熱心に耳を傾けてくれました。

 

■ 25 説得の質を高めて納得に導く B101

 

 こちら側の主張を、相手が全て同意してくるわけではありません。説得しようとこちらが躍起になっても、相手にその気がなかったり、それなりの事情がありますと、よい提案にも耳を貸してくれません。

 難しい問題ほど、1回で、同意にたどり着こうとせず、時間や場所を変えて説得に努めます。それをステップを踏んで行う手順をご紹介します。

◇ ステップ1
 まずは、相手の状況を再度見直してみて、その状況次第で、対応を考えてみましょう。

◇ ステップ2
 相手に特別な事情がない場合には、双方の言い分を対照表に整理してみます。各項目に重要度や緊急性の評価欄を設け、点数を記入記します。
 重要度や評価欄の値をもとに、重点順位順に並べ替えます。

◇ ステップ3
 両者の共通点を検討し、それに付帯する項目を追記し、次回の面談時に、それを相手にぶつけて、理解を深めます。

◇ ステップ4
 一方で、相違点につきましては、下記を検討します。
  なぜ、相違してしまうのか、両者に歩み寄りの余地はないのか、
  当方からの歩み寄りをするとしたら、どの様に相手にぶつけたらよいのか、
  先方に歩み寄りをしてもらう場合には、どの様に相手に切り込むのか
  ◇ ステップ5
 これらを、二度・三度と繰り返しているうちに、落とし所にたどり着くでしょう。


 重要なことは、説得をするだけではなく、相手の納得に至るように努力をします。

 相手に自分の考えを理解していただくためには、こちらからの一方的な押しつけではなく、上述のように、フレキシビリティをもった対応が基本です。

 どのようなことがあっても、感情的になり、「何で俺の言うことをわかってくれないのだろうか」といきり立ったりしては、こちらの負けです。

 相手を説得することは、ゲームのようなもので、こちらの戦略・戦術がよくなければ、相手を説得し、納得していただくことは不可能です。むしろ、ゲームとして、楽しむくらいのつもりで、共通相違比較表を改善していってはいかがでしょうか。

 

 

■【今日は何の日】

  当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。

 この欄には、発信日の【今日は何の日】と【きょうの人】などをご紹介します。

 

■【経営コンサルタントの独り言】

 その日の出来事や自分がしたことをもとに、随筆風に記述してゆきます。経営コンサルティング経験からの見解は、上から目線的に見えるかも知れませんが、反面教師として読んでくださると幸いです。

 

四字熟語で経営が解るようになる C18

 

 四字熟語というのは、漢字4文字で構成された熟語で、中国の故事などに基づくことが多々あります。それを経営コンサルタント歴40年余の目で見るといずれも経営に直結する示唆の多いことに気がつきました。

『新明解四字熟語辞典』(三省堂 1998年)では、凡例で以下のように漢字四字熟語を6つに分類しています。

 

  ◇現代社会 - 官官接待、総量規制など

  ◇日本の成句 - 手前味噌、手練手管など

    (「てまえみそ」「てれんてくだ」のように

     音読みしないものが多い)

  ◇中国典籍 - 臥薪嘗胆、櫛風沐雨など

  ◇仏教語 - 色即是空、四苦八苦など

  ◇之入り - 背水之陣、一炊之夢など

    (通常は「背水の陣」「一炊の夢」と表記する)

  ◇訓読語 - 灯火可親、先従隗始など

    (通常は「灯火親しむべし」

    「先づ隗より始めよ」と訓読される

 

 これらの中には、経営に大きな示唆を与えるものが結構あります。その中から厳選し、永い経営コンサルタント歴をもとに独断論をまとめてみました。
                  経営四字熟語

 

 

■【小説】 竹根好助の経営コンサルタント起業

 私は、経営コンサルタント業で生涯現役を貫こうと思って、半世紀ほどになります。しかし、近年は心身ともに思う様にならなくなり、創業以来、右腕として私を支えてくれた竹根好助(たけねよしすけ)に、後継者として会社を任せて数年になります。
 竹根は、業務報告に毎日のように私を訪れてくれます。二人とも下戸ですので、酒を酌み交わしながらではありませんが、昔話に時間を忘れて陥ってしまいます。それを私の友人が、書き下ろしで小説風に文章にしてくれています。
 原稿ができた分を、原則として、毎週金曜日に皆様にお届けします。
【これまでお話】
 エピローグは、主人公である竹根好助(たけねよしすけ)の人柄を知る重要な部分でした。
 親によるある教えで、超一流ではないものの上場商社に入社した竹根の若かりし、1ドルが360円の時代でした。
 入社して、まだ1年半にも満たないときのことです。アメリカ駐在事務所を開設するという重大発表がありました。社内では、誰が派遣されるのか話題沸騰です。若輩の竹根は推理小説でも読むような気持ちで、誰が選ばれるか、興味津々で推理を働かせました。
 一方、竹根の信条のひとつに「サラリーマンとしての心得のひとつとして上司からの命令には逆らうなというビジネス書の教えをかたくなに守ってい」という頑固というか、意志堅固なところがあります。
 人事というのは、競馬の予想のような下馬評が走り回るのがサラリーマン世界の常です。そのような中、トップ間での人選は進みます。角菊事業部長は、自分の推薦順位の高いものから三名のリストを福田社長に提出するのですが、福田の顔はさえません。

 <続く>
 
【バックナンバー】
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【過去のタイトル】
 1.人選 1ドル360円時代 鶏口牛後 竹根の人事推理 下馬評の外れと竹根の推理 事業部長の推薦と社長の思惑

■【老いぼれコンサルタントのブログ】

 ブログで、このようなことをつぶやきました。タイトルだけのご案内です。詳細はリンク先にありますので、ご笑覧くださると嬉しいです。

 


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