◆【経営四字熟語】 ■ 俯瞰細観 部分最適と全体最適 203
 四字熟語というのは、漢字4文字で構成された熟語で、中国の故事などに基づくことが多々あります。
 ところが、それだけではないのです。
 四字熟語を「経営」という視点で見ますと、一般的な四字熟語とは異なる見え方をしてきます。
 それをネタにしてあなたが他の人に話すと、尊敬の眼差しで見られるでしょう。
 永年の経営コンサルタント歴の目で見ますと、経営に直結する示唆の多いことに気がつきました。
 独断と偏見で、それを皆様にご紹介したいと思います。
◆ 経営四字熟語 第2シリーズ
 
 四字熟語の中には、物事の発想や思考に関する熟語もあります。「理科系の人は理屈っぽい」とか「あの人に理屈でまくし立てられますと、太刀打ちできない」などという言葉をしばしば耳にします。
 たしかにビジネスの世界では、上手に説明ができなかったり、自分が主張していることが相手に正確に伝わらなかったりすることが多く、自分の非力さを痛感することが多いです。
 四字熟語の中に、思考に関して示唆ある熟語が想定以上に多くあります。その中には、相手の言っていることを正確に理解できるようになるための示唆を与えてくれるものがあります。どの様に発想したら、相手に自分の思いをわかっていただけるのかを感じ取らせてくれる四字熟語もあります。思考力のハウツー本としてではなく、四字熟語の中に、思考力を高めるヒントを見つけていただきたいと思います。
 
■ 俯瞰細観 部分最適と全体最適 203

     ~ 俯瞰するだけではなく、細部も観る ~

 ビジネスの世界だけではなく、日常生活も「思考の世界」と、切り話すことはできません。論理思考をベースに、「深謀遠慮」を意識しながら「沈思黙考」をすることにより思考を進められます。しかし、単に沈思黙考しているだけでは、思考の質の高まりに限界があります。

 思考の質を高めるための四字熟語として「重考高盛」があります。同じテーマを時間や空間を変えることにより繰り返し思考することにより、それまで気がつかなかった発想ができるようになるということです。

 重考高盛する時に注意しなければならないこととして、「色眼鏡をかけない」ということが良くいわれます。黄色いレンズのサングラスをかけますと、見える景色が、実物よりも黄色みを帯びて見えてしまいます。自分が何かに固執して思考しますと、その思考に自分の思考が染まってしまう可能性があるということです。

 近年、薬害問題がクローズアップされています。とりわけ高齢者が、いろいろな病気で、複数の病院や医師にかかっていて、それぞれから薬が投薬されます。投薬された薬は、その病気には効果があるかもしれません。すなわち部分最適な状態と言えます。ところが、別の病気においては、その薬が逆の作用を起こしたり、薬どうしが効果を殺減してしまったりすることがあります。

 その例としてしばしば挙げられるのが、高血圧の人に・・・ <続く
 
 

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